約5年ぶり映画新曲書き下ろし!!

警察小説、人間ドラマの名手として、『半落ち』『クライマーズ・ハイ』などの数々の傑作を生み出してきた横山秀夫による、累計発行部数110万部突破のベストセラー小説『64(ロクヨン)』。‘たった1週間で終わった昭和64年’に起きた未解決の誘拐事件(通称‘ロクヨン’)と、それを起点とした県警記者クラブも巻き込んだ警察内部の対立、そして14年を経て新たに起きた「ロクヨン」を模倣した誘拐事件を、県警の広報官を中心に描いた本作は、警察、記者によるリアルな葛藤と攻防、さらに未だかつてない驚愕のミステリーを有する作品として、2012年「週刊文春ミステリーベスト10」第1位、2013年の「このミステリーがすごい!」1位に輝くなど瞬く間に文壇を席巻しました。

そしてこの度、この話題作『64-ロクヨン-』を前編/後編2部作として実写映画化!!

主演の「広報官・三上義信」を務めるのは日本映画界が誇る名優・佐藤浩市。三上の部下として奔走する「広報室係長・諏訪」に綾野剛。諏訪と共に広報室の紅一点として、三上を支える「広報室婦警・美雲」に榮倉奈々。広報室と対立する記者クラブを取りまとめる「東洋新聞キャップ・秋川」に瑛太。三上の刑事時代の上司で、かつてロクヨンの捜査班も務めた「捜査一課長・松岡勝俊」に三浦友和。さらに、‘ロクヨン’事件の被害者の父「雨宮芳男」を永瀬正敏が演じるほか、吉岡秀隆、仲村トオル、椎名桔平、滝藤賢一、奥田瑛二、夏川結衣、緒形直人、窪田正孝と、この映画でなければ成しえない、過去に例を見ない日本映画界を名実共に代表する超豪華実力派俳優陣の競演が実現致しました。

監督には「ヘヴンズ・ストーリー」(2010年)で「第61回ベルリン国際映画祭」国際批評家連盟賞を受賞するなど世界的にもその実力が評価されている鬼才・瀬々敬久を迎え入れ、究極のミステリーが感動の人間ドラマとして映画化されます。

そしてこの度、本作の主題歌を小田和正さんが担当する事が決定致しました!!楽曲タイトルは「風は止んだ」。今回、瀬々敬久監督が熱望し、小田さんに主題歌のオファーをしたことがきっかけ。小田さんが快諾した事で、超豪華強力タッグが実現する運びとなりました。こちらの楽曲は小田和正さん自らが原作を読み、書き下ろした最新曲。小田さんが映画の主題歌を書き下ろすのは2011年7月公開の『ロック〜わんこの島〜』※楽曲「hello hello」 以来の約5年ぶりとなります。やさしいメロディーと、普遍的な歌詞が物語に寄り添い胸に染みる楽曲に仕上がっています。

同日、その主題歌を使用した予告編映像も解禁となりました。広報官・三上は時効まであと1年と迫った「64‘ロクヨン’事件」の解決へ向け動き出すがそこに立ちはだかる大きな壁—警察VS報道。警察ぐるみの隠ぺい。佐藤浩市をはじめとする気迫溢れる俳優陣が次々と登場。鬼気迫るシーンの連続。「遺族の雨宮さんは昭和64年のたった7日間にまだ取り残されている。」「昭和64年、そこに犯人を引きずり戻す。」—物語のキーを握る【昭和64年】。小田和正さんの主題歌が流れる中「子供がいなくなるそれがどういう事なのか、刑事はそんな事もわからないのか」と涙ながらに訴える広報官・三上が印象的な予告編となっております。

ミステリーの枠に留まらず、感動の人間ドラマとして多くの人々を魅了し、映画史に残る比類なき作品になるであろう本作、豪華出演陣による熾烈な演技合戦にも注目が集まる中、前後編2部作の感動巨編として誕生する『64-ロクヨン-前編/後編』をどうぞご期待ください!!

予告編YouTube⇒https://youtu.be/zY54BvPj9Ak

下記、楽曲に対するコメント。※敬称略

≪佐藤浩市≫
映画『64-ロクヨン-前編/後編』は、原作を読んだときから大変な仕事になるという覚悟を決めて撮影に臨んだ作品。
完成した映画のラストに小田和正さんの曲が流れたとき、ようやく永い戦いが終わったように穏やかな気持ちになれました。

≪瀬々敬久監督≫
たった7日間しかなかった昭和64年。平成という時代になって大きく社会も人々も変化した。だが、昭和という時代にまだ忘れ物をしたように生きている人たちがいる。そういう人たちの切ない思いが錯綜する映画、それが『64-ロクヨン-前編/後編』だと思いました。それらの思いを抱えつつ、ラストには生きる希望を伝えたかった。それを支えるには小田和正さんが作る楽曲が相応しいのではないか。そう思い、小田さんにお願いしました。

生まれて来た そのわけは
今もまだ 分らないけど それでも

生きてゆく その意味は
少しだけ 分ったかも しれない

出来上がった曲の歌詞はこう始まります。僕は感動と共にある喜びを感じました。この歌詞からすぐに、ブルース・スプリングティーンの『生きる理由』という曲を思い出したのです。スプリングスティーンがテレンス・マリック監督作品『地獄の逃避行』を見て想を得て作ったアルバム『ネブラスカ』、その中のラストを飾る曲です。その後、ショーン・ペンは『ネブラスカ』の中の『ハイウェイ・パトロール』という曲からヒントを得て映画『インディアン・ランナー』を作ります。そのアルバムの最後を括る『生きる理由』。人は、苦しい時であればあるほど、「生きる理由(わけ)」を探します。『64-ロクヨン-前編/後編』もそういう人々の大きな集合体である映画です。荒涼とした大地、ネブラスカと同じように北関東のささくれ立った風景の中で展開していく『64-ロクヨン-前編/後編』の世界に挿す一筋の光、それが今回の小田さんの楽曲です。この曲のおかげで映画はさらに大きなものを得ることが出来ました。小田さん、本当に感謝しています。ありがとうございました!

2016年 前編:5/7(土) 後編:6/1(土)
全国東宝系にて公開!!

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執筆者

Yasuhiro Togawa