この度、第12回「女による女のためのR-18文学賞受賞作、朝香式原作「マンガ肉と僕」(新潮社刊『マンガ肉と僕』所収)が実写映画化され、第27回東京国際映画祭、第18回上海国際映画祭、エディンバラ国際映画祭など数々の国際映画祭に出品。更に京都国際映画祭、第7回沖縄国際映画祭にて上映され、遂に2016年2月13日より全国順次にて劇場公開が決定いたしました。

社会が人間に寄生し、寄生された人間が今度は別の人間に寄生する。

過去、現在、未来。男に抗う女たちの強くも切ない恋愛模様を描く本作のメガホンをとったのは、女優兼プロデューサーとして、国際的にボーダーレスな活躍を続ける杉野希妃。本作で長編監督デビューを果たした。男女平等が叫ばれて久しい現代においても、未だに女性への差別的発言が横行する社会への皮肉を込めながら、あるがままの自分を受け入れようともがく人間たちの姿や現代社会の歪みを描いた本作は、全編京都で撮影された。そして本作の基になった短編小説にある、「女が男に嫌われるために太る」というモチーフに強烈に惹かれた杉野監督は、マンガ肉に食らいつきながら男に抗う女・熊堀サトミを自ら演じている。サトミに寄生され奴隷のように支配される男・ワタベを演じるのは、『サムライフ』(15)『進撃の巨人』(15)など主演から脇役、シリアスからアクションまでと幅広いジャンルで作品ごとに安定した演技を見せる三浦貴大。ワタベに寄生され男に依存していく女・菜子には『春との旅』(10)『六月燈の三姉妹』(13)など話題作への出演が続く徳永えり。ワタベが付き合う3人目の女・さやかには、『のぼうの城』(12)『風に立つライオン』(15)のちすん。演技に定評のある若手実力派たちがメインキャラクターを演じる。

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執筆者

Yasuhiro Togawa