この度、『長江哀歌』でヴェネチア国際映画祭金獅子賞(グランプリ)を受賞、『罪の手ざわり』にてカンヌ国際映画祭脚本賞を受賞、昨年のカンヌ国際映画祭では審査員を務めた中国の若き名匠ジャ・ジャンクー監督の最新作「山河故人」(原題)の邦題が『山河ノスタルジア』に決定致しました。さらに、本作のティザービジュアルも解禁となりましたのでお知らせいたします。
中国の片隅で、幼い頃に別れた息子を想いひとり故郷に住む母。息子は故郷から遠く離れた場所で、かすかに記憶する母の面影を思い出していたー。急激に変貌する時代に翻弄されはなれ離れになっても、決して変わることのない母と子の強い愛を、過去・現在・未来と3つの時間を通して描く壮大な人生の叙事詩が誕生しました。
本作は1999年から2025年までを描くという時間的な壮大さに加え、場所も山西省からオーストラリアへと大きく移動して撮影した、ジャ監督の新境地ともいえる作品。ティザービジュアルでは、「たとえ時代が変わっても、ずっとあなたを想いつづける」というキャッチコピーと、黄河の岸辺に佇む一人の女と二人の男が広い青空を見上げる姿が印象的な、作品の壮大さを感じさせる一枚となっています。

本作は第68回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に正式出品され、「刺激的!ジャ・ジャンクーは革新的なドラマを紡ぎ、新しい高みに到達した」(英・ガーディアン)、「壮大な野望と深く心に響くヒューマニズムを感じさせる作品」(米・ヴァラエティ)と各紙から絶賛されました。日本公開は、2016年4月よりBunkamuraル・シネマほか全国順次公開となります。

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執筆者

Yasuhiro Togawa