2013年「ヤングマガジン」で連載されるや、その過激な描写と緊迫のストーリー展開で、漫画大国日本の目の肥えた漫画ファンを中心に話題になり、連載終了後も“ヤバすぎる!”とSNS上で拡散し、熱狂的な支持を受け続ける巴亮介作の超戦慄サイコスリラー漫画「ミュージアム」。その衝撃的な内容に映画化権も争奪戦となった。日本映画の潮流を変えた空前の大ヒットシリーズ『るろうに剣心』の次に仕掛ける巨大プロジェクトとしてワーナー・ブラザース映画と大友啓史監督が再びタッグを組み、主演に日本映画界を牽引する俳優・小栗旬を迎え、2016年の公開に向けて『ミュージアム』の制作を開始した。

“悪魔のアーティスト・カエル男”が創造する殺人ミュージアム
次々に発生する猟奇殺人事件。それは雨の日だけ発生していた。そして、まるで見つけられる事を前提にしたかのように演出された殺し方。“ドッグフードの刑”“母の痛みを知りましょうの刑”など、残された謎のメモ。これはただの殺人事件ではないと気付いた警視庁捜査一課の沢村久志刑事(小栗旬)は、連続殺人の関連性に気づく。すると次のターゲットに沢村の妻と子供がリストアップされていた!次第にあぶり出されて行く犯人像、犯人は必ずカエルのマスクを被り事件を実行していた。殺すターゲットを絞り、情報を集め、殺し方を演出する。沢村の情報も徹底的に調べ上げられ、準備が着々と進められて行く。そして、残された手がかりから犯人を追い詰める沢村だったが、それは全てカエル男によって仕組まれた罠であった。絶望的な状況に追い込まれた沢村に、妻子を救う希望はあるのか。

残虐な猟奇殺人を繰り返す“カエル男”を追う刑事・沢村久志を演じるのは、今年で映画デビュー15周年の小栗旬。犯人を追うはずが、絶望的状況に追い詰められるという超難役に挑む。メガホンを取るのはNHK大河ドラマ「龍馬伝」で一躍注目を集め、映画『るろうに剣心』シリーズで累計125億円以上の興行収入をたたき出し、ヒットメイカーとしての地位を不動のものにした大友啓史監督。細部にまでこだわった繊細な映像表現は、表面的な恐怖だけではなく、主人公とともに精神的に深く追い詰められる極限状態を味わうこととなる。大友監督の指揮のもと、11月8日にクランクインし、現在撮影中となっている。“極限恐怖”が圧倒的な衝撃をもたらす映画『ミュージアム』は、2016年全国公開予定。

【コメント】

漫画を読みきった時、本当に嫌な気持ちになりました。しかし、昨今このような理解し難い事件が起こり、遠い現実ではない気がします。何故、これを今突きつけるのか、どのように届けるべきなのか、初めて参加させてもらう大友監督のもと、共に探せたらと思っています。皆さんと一緒に考えられる作品になればと全力で演じさせていただきます。
小栗旬

こんなに得体の知れない怖さを感じる漫画は初めて読みました。まったく思いもよらないところから、不意に顔の見えない何かが襲い掛かってくる。今まで蓄積してきたものが、一瞬にして台無しにされてしまう。現代社会に巣食う、誰もが共有するそんな漠とした不安を、原作はヒリヒリ、ジリジリと炙り出しています。同時代性あふれるこの素材をどう料理するのか。もっとも仕事をしてみたかった俳優の一人、小栗旬君と共に、大きく深く呼吸をしながら取り組みたいと思います。
監督 大友啓史

自分が描いたモノが映画になるなんて夢のようで、さらには大好きで何度も観ている『るろうに剣心』シリーズの大友啓史監督がメガホンを握ってくださり、そのうえ僕が学生時代からドラマや映画の第一線を走り続けている、日本を代表する俳優の小栗旬さんが主演してくださるなんて信じられない話です。今から完成がとても楽しみでわくわくしています。監督さん俳優さんスタッフさん、作品に携わる多くの皆様に心より感謝です。
 原作 巴亮介

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執筆者

Yasuhiro Togawa