「図書館戦争」シリーズ、「阪急電車」など映像化が相次ぐ大人気作家・有川 浩の累計100万部を超えるロングセラー恋愛小説『レインツリーの国』が待望の映画化、11月21日(土)より全国ロードショー致します。本作は「図書館戦争」シリーズ第二弾(「図書館内乱」(角川文庫刊))の中に登場する架空の小説を実際に著者が作品化したものです。

主人公・伸(しん)こと向坂伸行を演じるのは、今最も活躍が目覚しいグループKis-My-Ft2の演技派、玉森裕太。満を持して映画初主演に挑みます。感音性難聴になってから、長い髪で補聴器を隠し、自分の殻に閉じこもって生きて来たヒロイン“ひとみ”こと人見利香には、モデル・歌手・そして女優として幅広く活躍し、実写映画は初出演となる西内まりや。さらに、片岡愛之助、森カンナ、矢島健一、麻生祐未、大杉漣、高畑淳子ら実力派俳優がそれぞれのキャラクターを好演。更にKis-My-Ft2が歌う主題歌、つんく♂氏が書き下ろした珠玉のバラード「最後もやっぱり君」が感動の物語を彩ります。

本作で映画初出演となった西内まりやは、2007年に雑誌「ニコラ」の専属モデルとして活動を開始し、2008年には女優として活躍、2014年には歌手デビューも果たし、同年には日本レコード大賞最優秀新人賞を受賞するなど多方面でその才能を発揮している。そして本作で映画デビューを飾る西内が演じたのは、感音声難聴のヒロイン・ひとみ。難役を演じるにあたって西内は体当たりで挑んだ。

「私生活もなるべく1人で過ごしていました。何かを抱えて1人で生きる気持ちを身につけたくて、自分を殺そうと考えました」(西内)
自分の殻に閉じこもり、内向的なヒロイン・ひとみ。普段弾ける笑顔を見せる西内とは正反対な役柄だった。そして感音声難聴を抱えている、という西内自身が経験しようのない点を補うために、耳栓をして日々を過ごしたり、実際に難聴者の方の話を聴いたりして、役作りをしていったという。
一生懸命で負けず嫌いなんですよ。出来ないとすごく悔しがって「もう一回!」とよく言っていました。感音性難聴を演じるにあたって耳の不自由な方々にお話を伺いにいった時も、積極的に質問していました。(三宅監督)
障がいを持ってはいても、ひとみは普通の女の子。西内自身、そのことを念頭に脚本を読み進めたという。音は聞こえづらくとも、人との繋がりを大切にする普通の女の子。音のない芝居のなかで、西内は誰しもが持っている切ない思いと孤独を感じ取り、“ひとみ”に近づけたそうだ。
映画出演が初だとは思えませんでした。難聴の方でも聞こえ方って様々だと思うんです。そんななか、西内さんはひとみの耳を表現した。ひとみが聞こえていた、聞こえなかった音を表現していたんです。(三宅監督)
西内自身、感情がオモテに出やすく、思っていることを素直に伝えたいタイプだと語る。そんな自分を抑え込み、しかしひとみの心の底にあるしっかりした感情を芯に抱え、表現する。西内まりやならではのバランス力は主演の玉森裕太にも影響があったとのこと。「ひとみが、感音性難聴であることを初めて伸に打ち明けるエレベーターのシーンは何度も撮りました。西内さんが「もう一回!」と情熱をもって臨んでいて、僕も更に気持ちが入りました。」(玉森)
三宅監督も印象的だったと語るエレベーターのシーン。物語の全てが動き出す重要な場面、西内渾身のひとみの姿に是非注目して頂きたい。

序盤のひとみの垢抜けない姿は、とても慎重に調整しました。だって西内さんご自身が普通にしていてもとても可愛い方なので(笑)どうしたらイモっぽさが出るのだろうと西内さんと試行錯誤しました。おかげで後半のひとみとの差を気持ちいいくらいはっきりと表現してくださいました。(三宅監督)
一歩を踏み出す意味でも、実際に30cm髪を切って撮影に臨んだ西内。新しい自分をスタートさせる開放感を胸に抱いてヒロイン・ひとみと共に成長できたと笑顔で語った西内の最新作「レインツリーの国」。内面の変化に合わせて外見も魅せてくれる西内まりやの姿を是非スクリーンでお楽しみ頂きたい。

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執筆者

Yasuhiro TogawaYasuhiro Togawa