近年アフリカで起きた事実をベースに描かれフランスにて100万人を動員した『禁じられた歌声』(原題:TIMBUKTU)を12月26日よりユーロスペースほか全国順次公開する運びとなりました。
本作は、世界遺産にも登録されている古都ティンブクトゥの美しい砂の街を舞台に、愛と憎しみを通して、人間の「赦し」とは何かを描いた壮大な叙事詩。フランス映画の最高栄誉・セザール賞7部門を独占し、アカデミー賞外国語映画賞にノミネートされ世界を慟哭させたアブデラマン・シサコ監督による感動作です。

この度、予告映像が解禁となりました!歌を愛する民族の暮らす街がイスラム過激派に制圧され、人々から自由が奪われていく様が、「ここが私の祖国〜」と自国への愛を歌う音楽にのせて描かれる切ない予告になっております。今起きている難民問題のニュースの裏側、その人たちがどのように暮らしを奪われ愛する国を離れたのかリアルに感じられます。

<物語>
西アフリカ・マリ共和国のティンブクトゥで少女トヤは、父キダン、妻のサティマ、そして12歳の羊飼いのイサンとつつましくも幸せな生活を送っていた。しかし街はいつしかイスラム過激派のジハーディスト(聖戦戦士)に占拠され様相を変えてしまう。過激派の兵士が作り上げた法によって、歌や笑い声、そしてサッカーでさえも違法となり、住民たちは恐怖に支配されていく。影のように潜みながら生きていく者がいる一方で、尊厳をもってささやかな抵抗を試みるものもいた。が、悲劇と不条理な懲罰が繰り返されていく中、トヤの家族にも暗い影がすこしずつ忍び寄り、ほんの些細な出来事が悲劇を生もうとしていた・・・。

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執筆者

Yasuhiro Togawa