ベネチア国際映画祭で《アウト・オブ・コンペティション》作品としてワールドプレミア上映され、いち早く作品を鑑賞した世界の映画批評家たちが絶賛、更に先日の全米公開後も各メディアが主演のジョニー・デップへ惜しみない賛辞を贈った『ブラック・スキャンダル』。
冷酷な”凶悪犯”ジェイムズ・〝ホワイティ”・バルジャーが起こしたアメリカ犯罪史上、最大のスキャンダルを描いた本作は、ジョニー・デップを主演に、ジョエル・エドガートン、ベネディクト・カンバーバッチやケビン・ベーコンら豪華演技派俳優陣が集結。本作は2016 年1月30 日(土)より日本公開となる。
全米で公開されるや、実在のギャングが憑依したかのようなジョニー・デップのキャリア史上最高の演技が絶賛され、オスカー最有力との呼び声高い『ブラック・スキャンダル』の日本版ポスターが解禁された。

世界で唯一の日本版オリジナルポスターは、頑強に腕を組む凶悪なギャング、バルジャーを演じたジョニー・デップが中央で圧倒的な存在感を誇示する。
左にはFBI捜査官コノリーを演じ、新境地を披露するジョエル・エドガートン。その挑発的な視線には、正義の名の下に隠れた狡猾さが潜む。そして、右にはベネディクト・カンバーバッチ演じるバルジャーの弟ビリーが肩を並べる。ビリーは州上院議員として名声を手にする有力政治家だ。
『ブラック・スキャンダル』は、サウス・ボストン、通称“サウシー”で育った3人の男たちが、三つ巴でぶつかるクライム・サスペンスだ。ギャング、FBI、政治家と似ても似つかぬ職についた3人は幼いころの絆を基盤に悪の道へと進み、アメリカ史上最悪の汚職事件=スキャンダルへと発展していく…。
ギャングのバルジャーは2011年に逮捕されるまで10年あまりFBIに追われ、ウサマ・ビンラディンに次ぐ最重要指名手配犯。地方のギャングがボストンを牛耳る犯罪王として勢力を拡大できた理由は、FBIのコノリーとの〈密約〉にある。その密約とは、名声と野心に駆り立てられたコノリーが、バルジャーを情報協力者としイタリアン・マフィア撲滅を目論んだこと。この密約によって、バルジャーが増やし続ける死体に目をつぶり続けた。幼いころに植えつけられた尊敬心やバルジャーの独特な魅力にとり憑かれ、コノリーの暴走はエスカレートしてゆき、バルジャーの悪業は誰にも止められない状態に。バルジャーの弟ビリーは裏社会に生きる兄とは別の道を歩み、大学を出てマサチューセッツ州議会の上院議員まで上り詰めた。ギャングと政治家、社会的には真逆の道を歩んだ2人だが、兄弟として血で結ばれた絆は深い強い。コノリーにバルジャーと手を組むことを持ちかけられたビリーは、兄の行為を肯定も否定もせず、やがて黒い闇へと引きずり込まれてゆく。
また、ポスター下部には、3人の男と関わるキーパーソンたちが配されていることにも注目だ。コノリーの上司となる主任特別捜査官チャールズ・マグワイア(ケビン・ベーコン)、ギャングの用心棒ケビン・ウイークス(ジェシー・プレモンス)、ドラッグに溺れるヒットマン、ブライアン・ハロラン(ピーター・サースガード)、バルジャーの愛人リンジー・シル(ダコタ・ジョンソン)、そして、ギャングとFBIの関係を激しく追及していく連邦検事フレッド・ワイシャック(コリー・ストール)の5人だ。
メガホンを取ったのは、『クレイジー・ハート』の俊英スコット・クーパー。2012年に発表されベストセラーとなった「密告者のゲーム FBIとマフィア、禁断の密約」を原作に、今回解禁されたポスターに配された個性的なアンサンブルキャストを見事に演出、全米の批評家、映画ファンを唸らせる密度の高いドラマを完成させた。
圧倒的なカリスマ性を持ち、人を惹きつける独特な魅力を兼ね備えた、深い闇の世界に生きるバルジャーを見事に演じきったジョニーの演技を批評家が絶賛。「ジョニー・デップ史上最高の演技」と評され、既にオスカー主演男優賞の最有力候補と名が挙げられている。ジョニーが魅せる黒い闇の世界に、飲み込まれないよう要注意!
映画『ブラック・スキャンダル』は、2016年1月30日(土)より、日本公開となる。

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執筆者

Yasuhiro Togawa