昨年度東京フィルメックスにて観客賞を受賞したシンカ配給作品「独裁者と小さな孫」が 12月 12 日(土)より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町にて全国公開する運びとなりました。
この度本作の日本公開を記念して、モフセン・マフマルバフ監督の来日が決定。2013年に開催された第 14 回東京フィルメックス以来の 2 年振り 6 回目の来日となります。10 月 19日から来日し、滞在中には同じくカンヌ受賞監督である河瀬直美監督とのトークイベントの開催も決定いたしました。

老いた独裁者は幼い孫と逃亡の旅へ出る
絶望か希望か。待ち受ける運命とは—

独裁政権に支配される国。ある日、クーデターが起こり、老いた独裁者は幼い孫と共に逃亡を余儀なくされる。彼は多くの罪なき国民を政権維持のために処刑してきた冷酷な男だった。変装で素性を隠しながら、独裁者と孫は海を目指す。二人が逃亡の旅で目の当たりにする驚くべき光景とは・・・。
自らの過去の罪に追われる独裁者と孫の衝撃的な結末とはー。

みずみずしくスペクタクル、
新たなロードムービーの誕生

ヨーロッパで亡命生活を続ける『カンダハール』、『パンと植木鉢』、『ギャベ』など数々の傑作を生み出してきたモフセン・マフマルバフ監督の待望の最新作。そんな巨匠が、平和への渾身の願いを込め未来への希望を描いた現代の寓話だ。観る者の魂に突き刺すほどの衝撃的な内容ながらも、人間愛とユーモアに溢れ、スリルと冒険と希望が詰まった、世界の映画祭で絶賛された最高傑作が誕生した。

モフセン・マフマルバフ監督
第 72 回ベネチア映画祭でロベール・ブレッソン賞を受賞!!

マフマルバフ監督が 9 月 2 日より開催されていた第 72 回ベネチア映画祭にて、ロベール・ブレッソン賞を受賞いたしました。
この賞は、同映画祭において、人生における精神的な意味を探求するために困難な道を歩んでいる監督の功績をたたえて与えられる賞となります。1999 年に設立され、過去にマノエル・ド・オリヴェイラ、アレクサンドル・ソクーロフ、ケン・ローチ、ヴィム・ヴェンダースらが受賞。
監督はこの賞を、ウクライナの映画監督オレグ・センツォフにささげるとコメントしている。センツォフ監督は、クリミア自治共和国のロシアへの併合に反対を唱えているとして、昨年ロシア連邦保安庁に逮捕され、現在も投獄されたままである。

関連作品

http://data.cinematopics.com/?p=53049

執筆者

Yasuhiro Togawa