わたしたちをつなぐ、おいしくてあったかい記憶

がんでこの世を去った千恵、33歳。5歳の娘と夫、家族との日々をつづったブログを基にしたエッセイ「はなちゃんのみそ汁」は、2012年に発売されるやいなや、常にひたむきな明るさで生きる安武一家の姿が日本中で大きな話題を呼び、関連書籍やテレビドラマ化、教科書への採用など社会現象を巻き起こし、このたびついに映画化され、12月19日(土)よりテアトル新宿&福岡県内先行公開、2016年1月9日(土)より全国拡大公開する。結婚、妊娠、出産と人生の転機をがんと闘い、食を大切に生きてきた千恵を演じるのは、広末涼子。明るくひたむきに支える夫・信吾を滝藤賢一。はなは、1,000人超の応募者から選ばれた演技経験ゼロの新星・赤松えみなが演じる監督には、2013年キネマ旬報ベストテン日本映画第一位に輝いた『ペコロスの母に会いに行く』で脚本を担当した阿久根知昭が、本作でも脚本を務め初のメガホンを握る。

この度、本作の主題歌が一青窈による書き下ろしオリジナル楽曲「満点星(まんてんぼし)」に決定!生前、千恵さんが一青窈の「ハナミズキ」が好きでよく歌っていたという縁もあって一青にオファー、「はなちゃんといっぱい話していい作品にしたい」と意気込みを語っていた。「満点星」は、白い花をつける満天星躑躅(ドウダンツヅジ)をイメージして制作され、その歌詞からは、本作に込められている千恵さんの家族を思う気持ち、3人で過ごした日々のぬくもり、そして家族の絆が感じられ、映画の余韻が爽やかに胸いっぱいに広がる。一青は本編にも出演し、広末涼子演じる千恵の姉役を演じており、本編と楽曲あわせて、広末涼子×一青窈という夢のタッグが実現!

同時に解禁された予告編映像では、「私はツイていた」といつも前向きで明るく、娘のはなを大切に思う千恵を広末が熱演している姿が。広末がはなと一緒にみそ汁を作る姿や、「うまかー!!」とおいしそうにみそ汁をのみ、明るいキャラクターの夫を嬉々として演じている滝藤賢一の表情からは、本当の家族のようなぬくもりあふれる雰囲気が伝わってくる。さらに、「満点星」の感動的なメロディとの融合でこの冬をあたたかい涙で包み込む作品として期待が高まる。

◆広末涼子のコメント
(一青窈さんの楽曲を)初めて聴いた時、とても大きな優しさに包まれた気持ちがしました。聴く度に、心に沁みる体に響く楽曲です。
(実際に、本編で「満点星」を歌って演じるシーンがあったのですが)役を通じてこの曲を歌わせていただいた時には、涙が止まらなくなってしまい…困りました。この映画を物語る素晴らしい楽曲を作ってくださった一青さんに、深く心から感謝しています。

◆一青窈のコメント
春の季語、満点星躑躅(ドウダンツツジ)からタイトル、【満点星】を頂きました。
中国語読みでドウダンですが一般的には分かりにくいと思ったので”まんてんぼし”としました。花言葉は…「素直な告白」です。母としてまっすぐにはなちゃんに愛を注いだ千恵さんとそれを一心にサポートする安武さんとその愛に応えるはなちゃんと気持ちをいつもいつも素直に伝える家族のあり方が素敵だなぁと思って、これに決めました。花期には樹全体が真っ白になることから【満点星】の字が当てられたそうです。属名のEnkianthusはギリシャ語のenkyos(妊娠する)+ anthos(花)からきています。膨らんだ花の形が、はなちゃんがいつかママと同じように美しい子供を宿すように純白のドレスの裾をイメージしてはなちゃんの未来のウエディングドレス姿と重ねて書きました。この樹は秋の紅葉も鮮やかで菱形の葉っぱです。ぽこっとつぼみから花が咲き出すのも可愛らしいはなちゃんの笑顔に重なりました。

予告編::https://youtu.be/tTjg97dbOGI

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執筆者

Yasuhiro Togawa