本作は、『M★A★S★H マッシュ』『ロング・グッドバイ』『ナッシュビル』『ザ・プレイヤー』『ショート・カッツ』『ゴスフォード・パーク』…数々の名作を世に送り出してきたアメリカ・インディペンデント映画の父、ロバート・アルトマンに迫る珠玉のドキュメンタリー。

ジュリアン・ムーア、ブルース・ウィリス、ポール・トーマス・アンダーソン監督、エリオット・グールド、サリー・ケラーマン、ライル・ラヴェット、リリー・トムリン、そしてあの『ポパイ』の主人公も登場!?アルトマンにゆかりのある俳優や監督、そして家族がアルトマンについて語り、ロケハンや製作現場などでの貴重なメイキングシーン、自宅や旅先で撮影したホームビデオなどが盛り込まれ、今まで私たちが知ることのなかった巨匠の意外なプライベートも明らかに。初期の産業映画やテレビドラマ、未公開作品を含むアルトマン映画のフッテージやインタビュー映像などのアーカイブもふんだんに登場し、映画ファンの心をくすぐる。

—映画監督、革新者、ストーリーテラー、異端者、家庭人、放浪者、ギャンブラー、怒れる男、アーティスト。
大成功も大失敗も経験し、敵も味方もたくさん作りながら、決して権力に迎合することなく映画を作り続けたアルトマンは、カンヌ、ベルリン、ヴェネチアとすべてで最高賞を受賞しついにはアカデミー賞も受賞。ポール・トーマン・アンダーソン、ウェス・アンダーソン、コーエン兄弟、ガス・ヴァン・サント、リチャード・リンクレイター、アレハンドロ・G・イニャリトゥ、マイケル・ウィンターボトムほか、現代活躍する多くの監督たちに影響を与えてきた。

そして、日本にもファンが多いアルトマン。各界のアルトマンファンの面々から、いち早く本作をみてのコメントが到着!そして、公開を記念して「私が好きなアルトマン映画1本」を教えてもらいました!『M★A★S★H マッシュ』(70)を撮ったときが44歳という遅咲きの映画監督でありながら、39作という豊富なラインナップを持つアルトマン監督。そんな中で選び抜かれた、アルトマン監督の傑作ラインナップです!

映画『ロバート・アルトマン/ハリウッドに最も嫌われ、そして愛された男』コメント&私の好きなアルトマン映画1本!
(順不同)
・町山智浩さん(映画評論家) 『ロング・グッドバイ』
アドリブ、重なるセリフ、中心なき群像劇……ハリウッドがやらないことだけをやり続けたアルトマンに、
P.T.アンダーソンやガス・ヴァン・サント、それに『桐島、部活辞めるってよ』の原点がある!

・菊地成孔さん(音楽家・文筆家) 『ロング・グッドバイ』
容貌も仕事ぶりもO.ウェルズをトレースしたかのようなアルトマンの、人情味溢れまくりの天才ぶり。
我々は斜に構えるのはもう止めるべきだ。

・ピーター・バラカンさん(ブロードキャスター) 『ザ・プレイヤー』
オルトマンの作品で好きなものとそうでないものがはっきり分かれますが、このドキュメンタリーを見て、リアリティ好きで商業主義嫌いな彼と友だちになりたかった、そう思いました。そして傑作「ザ・プレイヤー」をもう一度見たくなっちゃった!

・小山薫堂さん(放送作家・脚本家) 『ザ・プレイヤー』
革新の連続によって映画を芸術に昇華させた、自分にとってのクリエイティブの神様。
その最も深い部分に、まさか、これほど、平凡な×××があったなんて!

・山田五郎さん(評論家) 『M★A★S★H マッシュ』
どんな環境でも自分がやりたい仕事を形にできるのが真のプロ。
やればできるし評価は後からついてくると、アルトマンは教えてくれる。

・田口トモロヲさん(俳優・映画監督) 『M★A★S★H マッシュ』
中学の時、映画『M★A★S★H』を観て人生が変わった。今、アルトマンの魔法のピースが解き明かされる。
ヤリたいことのみヤリ通した旺盛なる反骨者の人生に刮目せよ!!

・柄本祐さん(俳優) 『ナッシュビル』
あの「ロバートアルトマン」が喋り、動く姿を観れ、声を堪能できたことに大興奮!大満足!同時に近作を観たら「自分がリアルタイムで感じていたアルトマンは本当に後期だったのか。」と悔しい思いもありました。

・栗田豊通さん(映画撮影/『クッキー・フォーチュン』撮影) 『ロング・グッドバイ』
一見なにげないシーンは、高度なクラフトとエゴ渦巻く才能たちを手なずける手練手管の数々、そして包み込まれるような安心感に担保されている。<砂のお城>作りに嬉々として興じたあと、ふと映画作りのプロセスがこんなに面白いものだとあらためて思う。

・巽孝之さん(慶應義塾大学教授・アメリカ文学専攻) 『ショート・カッツ』
行き当たりばったりの即興と計算し尽くされた群像劇とがまったく矛盾しない物語学ーーその奇跡的瞬間を、われわれはアルトマネスクと呼ぶ。

・立川談笑さん(落語家) 『ロング・グッドバイ』
常識破り。大胆で繊細。世渡り下手は運で乗り切る。すべて素敵すぎる!
「談志、志ん生、アルトマン」と並べたい。大好き!

・大友啓史さん(映画監督) 『ザ・プレイヤー』
冷笑している暇はない。真っ直ぐな愛情を注ぎこむ、ただそれだけでいいのだ。
ユーモアの真髄と物語の核心はそこに現れる。そう、アルトマンの人生とこの映画のように。

・樋口泰人さん(映画評論家、boid主宰) 『ゴスフォード・パーク』
始まった映画はいつか終わる。そして映画自体もいつか終わる。アルトマンの映画にはいつもそんな終わりへのまなざしがあった。そしてそれ故の自由と永遠があった。悲しみに満ちた勇気が充満していた。そのおかげで世界の映画人たちは新たな一歩を踏み出すことができたのだ。

・井筒和幸さん(映画監督) 『M★A★S★H マッシュ』
テレビ史に輝く50年前の「コンバット」から画面に釘づけだった。人間を観察するのは得意で、誰より自由に毒を吐いた作家だ。まるでオレか。

・三宅唱さん(映画監督)『突撃!O.C.とスティグスお笑い黙示録』
まるで自分もアルトマンの「家族の一員」かのような気分になりました。会ったこともない人を自分の家族のように感じられるなんて、ただの勘違いにしては素敵すぎる、とても幸福な映画体験でした。

・滝本誠さん(ライター)『三人の女』
エリオット・グールド他、アルトマン組俳優(出演,即信者)の<教祖>一言定義がそれぞれ面白い。現在の彼らの老衰もまたアルトマネスク。

★アルトマン監督作に興味を持ったら是非こちらを!
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【予告編Youtube】https://www.youtube.com/watch?v=OzEP10QtDfQ
【公式サイト】http://www.bitters.co.jp/altman

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執筆者

Yasuhiro Togawa