『ミリオンダラー・ベイビー』でアカデミー賞を受賞した名優モーガン・フリーマンと、英国アカデミー賞受賞とアカデミー賞ノミネートの経歴を持つ『クローサー』『シン・シティ』のクライヴ・オーウェンを主演に迎え、『CASSHERN』『GOEMON』で無類の世界を築き上げた紀里谷和明監督が5年の歳月をかけて完成させた、映画『ラスト・ナイツ』(11月14日公開 配給:KIRIYA PICTURES/ギャガ)。
本作におきまして、貴重なメイキング映像と、クライヴ・オーウェンのインタビューを収めた特別映像が完成いたしました。

●特報映像
https://www.youtube.com/watch?v=1lrFLLTEUes

紀里谷監督にとって初のハリウッド進出作であり、日本人監督としては類のない、ワールドワイドに展開される『ラスト・ナイツ』は、架空の封建国家を舞台に、日本人の心に深く染み渡った忠誠心、名誉、正義、尊厳といったテーマを、民族や宗教などの枠に囚われない設定のもとで追求し、世界中の観客に投げかけるという壮大な試みに挑んだ野心作。

本作は二人のカナダ人によって、あの「忠臣蔵」を題材に心震える騎士達のドラマが描かれたある脚本から製作が始まった。徹底的な時代考証の調査が施され、オリジナルの魂を忠実に受け継いでいたその脚本を読んだ紀里谷監督は「民族や宗教、国籍や出自に関わらず、誰もが知っているものだと確信しました」と語り、その脚本を世界に向けて映画化することを決意。
グローバルなコンセプトに基づいてキャスティングを進め、監督の描く独創的なヴィジョンと脚本に魅了された名優たちの出演が続々と決定。

『シン・シティ』『トゥモロー・ワールド』といった話題作の主演を務め、ハードボイルドな男の魅力を匂い立たせてきたイギリスの名優クライヴ・オーウェンは、紀里谷監督と同様に、脚本に深く魅了された主演の一人。本作では腐敗がはびこる国の未来を憂う高潔な心を持つ領主バルトーク卿(モーガン・フリーマン)の忠実な部下である騎士団の隊長ライデンを演じる。

クライヴは「カズ(紀里谷監督)は約束を守ったよ、初めて会った時に言われたんだ。“国籍を気にせず世界の優れた役者を雇いたい”。“舞台はアジアでも欧米でもない自分の世界を創る”と」監督との最初の出会いを振り返り、この企画に着手した時点から、国籍や言語や肌の色に関係なく、グローバルなキャスティングを行うことを考えていた紀里谷監督が描く映画の世界を「独創的な世界」と謳い、「楽しい“人種のるつぼ”」と表現した。

『CASSHERN』『GOEMON』でも幻想的な架空の世界の全体像をデザインした紀里谷監督は、今回の企画について「過去の作品との違いは、現実に深く根ざしている点です。確かにこれは架空の世界の架空の王国の話であり、皆が異なる言語を話し、異なる肌の色をしています。でも、そこにある感情はリアルなんです。その点は企画が始まった当初から非常に重要でした。それこそがこの映画をつなぎとめる碇となるものでした」と語っている。

初のハリウッド作品を手がけることになった紀里谷監督についてクライヴは「彼は求めていることをはっきり伝えてくれる。精神的にとても落ち着いているからいい監督だと思うよ。各シーンに何を求めているかはっきりと言ってくれる。撮影は非常に楽しかったよ」と称賛をおくっている。

忠誠を誓った主君の不当な死に報いるために、気高い騎士たちは立ち上がるー。構想から5年の歳月をかけ、遂に世界に放たれる『ラスト・ナイツ』。心の声を呼び覚ます、今こそ見届けるべき、かけがえのない映画が誕生しました。

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執筆者

Yasuhiro Togawa