本国では2010年5月に公開され、初登場1位を記録するだけでなく、年間でも『トイ・ストーリー3』『トワイライト サーガ』などのハリウッド大作を抑えての大ヒットとなりました。つきましては、『クーキー』の特別動画が解禁。

『クーキー』食事シーン動画※監督解説付き
http://youtu.be/6QRouptUix4

グロテスクに見えるのは、文化の違い??

本作はチェコ伝統のマリオネットによるパペット映画でありながら、スタジオを飛び出して、実際の森の中にロケセットを組み予定の3倍となる100日間もの撮影を敢行した。さらに、登場キャラクター達の食事にも森の生き物が使用されており、生きているアリの幼虫やナメクジが使用されている。少しグロテスクにも思える食べ物だが、スヴェラーク監督は「子供にそういうのを見せたら面白がるかなと思った。」と子供たちに喜んでもらうための演出だった事を明かした。今回の特別動画では、森へと逃げこんだ“クーキー”が森の住人に助けてもらい、食事をご馳走してもらうシーンが解禁となった。登場する食べ物は、“うさぎの糞”、“アリの幼虫”、“なめくじ”など可愛いキャラクターに似つかわないグロテスクなものになっている。スヴェラーク監督は、本作のテーマとして森に存在するものを使用したかったと語っており、その理由について「本当にその森に住んでいるかのように見せたかったのです。キャラクターに関しても、実際に森の中にあったものを使って作りました。ペットボトルもポリ袋もワイヤーもジッポも、もちろん、ナメクジやアリの幼虫、うさぎの糞も全部森にあったものです。」と答えている。さらにスヴェラーク監督は、この様なものを食べ物にした理由について、「各国のカルチャーで別々のものを食べると思うんです。僕らも森では寿司は食べないです(笑)。全ての国に、それぞれの文化がありますし、日本人は日本のカルチャーが普通だと思っていて、チェコ人はチェコのカルチャーが普通だと思っていて、アフリカに住む人はアフリカにしかない文化だけど、それを普通だと思っているのではないでしょうか。だから、結局はすべてが普通っていう事ですね。」と“クーキー”達との文化の違いと説明していた。

『クーキー』は8月22日(土)より新宿武蔵野館にて全国順次公開。

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執筆者

Yasuhiro Togawa