松竹株式会社(以下、松竹)は、1895年(明治28年)の創業以来、歌舞伎をはじめとする日本固有の伝統芸能を守り続ける一方、映画事業においては、草創期から日本初のトーキー映画『マダムと女房』、日本初のカラー長編劇映画『カルメン故郷に帰る』の製作を手がけるなど、時代をいち早く察知し、常に新しいことに挑戦し続け、数々の名作、話題作を生み出してまいりました。創業120周年を迎える本年、この伝統と革新の映画史を振り返り、松竹120周年祭と銘打って、特集上映を行います。
特集上映は、松竹の名監督の傑作を最先端デジタル技術でよみがえらせた【デジタル修復版一挙上映】と、【『男はつらいよ』、『釣りバカ日誌』シリーズセレクト上映】を柱に開催します。

【デジタル修復版一挙上映】では、小津安二郎監督、木下惠介監督、溝口健二監督、大島渚監督らの傑作を、最先端のデジタル技術でよみがえらせた修復版を上映します。 日本初お披露目となる『残菊物語』 『晩春』のほか、近年世界各国の映画祭で上映し反響を呼んだデジタル修復作品9タイトルを凱旋上映します。
松竹は近年、フィルムの劣化が進む過去のマスターピースを後世に残していくため、作品のデジタル修復作業を行ってきました。最新の技術でよみがえった、名作の数々をスクリーンでお楽しみいただきます。
なお、『残菊物語』『青春残酷物語』『晩春』の3作品は、随時ブルーレイでの発売も予定しております。

【『男はつらいよ』、『釣りバカ日誌』シリーズセレクト上映】では、今なお、時代を超えて愛される人気喜劇シリーズ『男はつらいよ』と『釣りバカ日誌』より、人気作を各7作品上映。本年8月4日に20回忌を迎えた渥美清さん主演の『男はつらいよ』は、11月に葛飾区で「寅さんサミット」が開催されるなど、近年再び注目が高まっています。今の時代にこそ見てほしい、往年のシリーズファンのみならず誰もが楽しめる喜劇傑作選です。

【上映概要】
名称: 松竹120周年祭 場所: 東劇 (東京都中央区築地4-1-1東劇ビル3F TEL:03-3541-2711 )
期間: 10/10(土)〜10/30(金)/11/7(土)〜11/27(金)
上映作品: デジタル修復版9作品 /『男はつらいよ』シリーズより7作品/『釣りバカ日誌』シリーズより7作品
※上映タイトル及び期間等詳細は、次ページ
料金: ■一般 デジタル修復版1, 300円、『男はつらいよ』『釣りバカ日誌』セレクト上映1,100円/シニア1,100円/小人(小・中・高校生)1,000円/障がい者手帳をお持ちのお客様(同伴の方2名まで)1,000円
<相互割引実施>: 東劇「松竹120周年祭」もしくは、神保町シアター「松竹120周年記念 百花繚乱—昭和の映画女優たち」の半券提示で、一般・シニア料金より100円引き
【第16回東京フィルメックス連動ウィーク】
11月21日(土)〜11月27日(金) デジタル修復版英語字幕付き上映(18:50の回)及び11月21日(土)(11:00の回)「晩春」バリアフリー上映(聴覚障がい者向け日本語字幕付き上映)を行います。

■デジタル修復版一挙上映■
【期間:10/10(土)〜10/16(金)】
<ジャパンプレミア上映>『残菊物語』 1939年モノクロ ■監督:溝口健二
2015年 カンヌ国際映画祭クラシック部門・ワールドプレミア上映作品

『青春残酷物語』 1960年カラー ■監督:大島渚
2014年カンヌ国際映画祭クラシック部門・ワールドプレミア上映作品

『カルメン故郷に帰る』 1951年カラー ■監督:木下惠介
2012年 ベネチア国際映画祭クラシック部門・ワールドプレミア上映作品

【期間:10/17(土)〜10/23(金)】
『彼岸花』 1958年カラー ■監督:小津安二郎
2013年ベネチア国際映画祭クラシック部門・ワールドプレミア上映作品

『お早よう』 1959年カラー ■監督:小津安二郎
2013年香港国際映画祭・ワールドプレミア上映作品

『秋日和』 1960年カラー ■監督:小津安二郎
2013年ベルリン国際映画祭クラシック部門・ワールドプレミア上映

【期間:11/21(土)〜11/27(金)】
<ジャパンプレミア上映> 『晩春』 1949年モノクロ ■監督:小津安二郎
『秋刀魚の味』 1962年カラー ■監督:小津安二郎
2013年カンヌ国際映画祭クラシック部門・ワールドプレミア上映

『東京物語』 1953年モノクロ ■監督:小津安二郎
2013年ベルリン国際映画祭クラシック部門・ワールドプレミア上映作品

<修復版ブルーレイ新発売情報>
「青春残酷物語 デジタル修復版」 11月4日発売
「晩春 デジタル修復版」 12月2日発売
「残菊物語 デジタル修復版」 1月6日発売
全て、4,700円+税 発売・販売元:松竹
「あの頃映画 松竹DVDコレクションシリーズから、
DVD各2,800円+税 も同時発売

■「釣りバカ日誌」シリーズセレクト上映
【期間:10/24(土)〜10/30(金)】
「釣りバカ日誌」 1988年 ■監督:栗山富夫
「釣りバカ日誌5」 1992年 ■監督:栗山富夫
「釣りバカ日誌6」 1993年 ■監督:栗山富夫
「釣りバカ日誌7」 1994年 ■監督:栗山富夫
「釣りバカ日誌12 史上最大の有給休暇」 2001年 ■監督:本木克英
「釣りバカ日誌16 浜崎は今日もダメだった♪♪」 2005年 ■監督:朝原雄三
「釣りバカ日誌20 ファイナル」 2009年 ■監督:朝原雄三

■「男はつらいよ 」シリーズセレクト上映
【期間:11/7(土)〜11/20(金)】
「男はつらいよ」(第1作) 1969年 ■監督:山田洋次
「男はつらいよ 柴又慕情」(第9作) 1972年 ■監督:山田洋次
「男はつらいよ 寅次郎相合い傘」(第15作) 1975年 ■監督:山田洋次
「男はつらいよ 寅次郎夕焼け小焼け」(第17作) 1976年 ■監督:山田洋次
「男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花」(第25作) 1980年 ■監督:山田洋次
「男はつらいよ 寅次郎あじさいの恋」(第29作) 1982年 ■監督:山田洋次
「男はつらいよ 口笛を吹く寅次郎」(第32作) 1983年 ■監督:山田洋次

【松竹120周年連動企画】
「松竹120周年記念 百花繚乱—昭和の映画女優たち」
場所:神保町シアター
期間:9月19日(土)〜10月23日(金)
メロドラマの都・大船撮影所の豪華女優陣が彩るヒット作を一挙上映!また、戦前の蒲田撮影所から生まれたサイレント映画の名作は、ピアノ生伴奏付きで上映いたします。
[相互割引実施]東劇「松竹120周年祭」半券提示で、一般・シニア料金より100円引き
問い合わせ: TEL03-5281-5132 神保町シアター

執筆者

Yasuhiro Togawa