合同会社ユーロマンガは、2015年8月6日(木)、フランス人マンガ家トニー・ヴァレントの少年マンガ『ラディアン』(発売:飛鳥新社)を発行しました。

フランスのマンガは“バンド・デシネ”と呼ばれ、オールカラーの、時に芸術的なスタイルで描かれることに特徴がありますが、今回刊行するトニー・ヴァレント『ラディアン』は、日本マンガの影響を受け、日本マンガのスタイルで描かれた注目すべきユーロマンガ。外国人作家が描いたとは思えないほど日本マンガの文法が消化されており、笑いあり、涙あり、アクションありの一大活劇となっています。
今や世界中で大人気と喧伝される日本マンガの影響力を改めて実感する上でも見逃せない作品です。
帯には、作者のトニー・ヴァレントも大ファンだという日本人マンガ家村田雄介さん(『アイシールド21』、『ワンパンマン』[原作:ONE]など)が、推薦コメントとイラストを寄せてくださっています。

『ラディアン』第1巻
トニー・ヴァレント著
原 正人訳
発行:ユーロマンガ
発売:飛鳥新社
ISBN:9784864104340
8月6日、Amazon等にて発行。サイズB6版。本文188ページ。
価格は740円+税。

飛鳥新社作品紹介ページ
http://www.asukashinsha.co.jp/book/b208074.html

飛鳥新社作品紹介ページ
http://www.euromanga.jp/backnumber/3239
Amazon購入ページ
http://www.amazon.co.jp/dp/4864104344/

【ストーリー】
主人公は魔法使い見習いのセト。彼は師匠の女魔法使いアルマと一緒に生活しています。この世界にはネメシスと呼ばれる不思議なモンスターがどこからともなくやってきて、村を破壊し、人々を苦しめているのですが、それらを駆除するのが魔法使いの仕事。一刻もはやく一人前の魔法使いになりたがっているセトは、よかれと思って大失敗を犯してしまいます。しかし、その経験をきっかけに、彼は今まで知らなかった世界を知り、魔法使いになり、世界をネメシスから救うための一歩を踏み出します。

【『ラディアン』出版の背景】

フランスでは1980年代末以降、日本のアニメやマンガの紹介が本格化しました。それから20年経った今も、その人気は衰えを知らず、特に日本マンガの翻訳市場規模は世界最大を誇っています。フランス人の日本文化への関心がマンガ・アニメを中心に第2のジャポニスム的様相を呈していることは、近年日本でも報道される機会の多いパリ郊外で行われるイベント“ジャパン・エキスポ”が4日間で24万人以上の来場者を動員することからも明らかでしょう。そんな中、フランスでも日本マンガの影響を受けて作品を執筆する若い世代のマンガ家が増えており、『ラディアン』の作者トニー・ヴァレントはその代表です。トニー・ヴァレントは、マンガの生まれ故郷日本で作品を発表するという長年の夢を今回果たすことができました。また、私たちは、この作品の翻訳出版を通じて、日本マンガの国際的影響力を改めて実感することができます。

【作者トニー・ヴァレントについて】
1984年、フランスのトゥールーズ生まれ。フランスのマンガ“バンド・デシネ”を数冊出版したあと、2013年の『ラディアン』から本格的にマンガスタイルで作品を発表し始めました。『ラディアン』はフランスでは現在第3巻まで刊行されています。

【合同会社ユーロマンガについて】
合同会社ユーロマンガは、在日フランス人フレデリック・トゥルモンドが経営する会社で、2008年より、フランスのマンガ“バンド・デシネ”の翻訳出版を行っています。
http://www.euromanga.jp/

執筆者

Yasuhiro Togawa