今年、結成20周年を迎えるBRAHMAN。パンク/ハードコアに留まらず国内外のロックシーンの先頭を走り続けてきた孤高のバンド。かつてはアンダーグラウンドだった彼らも、いつしか、日本の音楽シーンに欠かせない存在となった。オーディエンスが熱狂する輪の中心にはいつも彼らがいた。「静と動」を基盤に、人間の限りなく深い思いと、怒り、そして悲しみに満ちた思いを音に昇華させる。その圧倒的なパフォーマンスに魅了されたファンの中には、ミュージシャンや文化人も多く見られる。しかし、彼らの内面はこれまで語られることは少なかった。そんな彼らの内面に切り込み、音楽ドキュメンタリーではなく、人間としての彼らの魅力にまで掘り下げ、バンドを知らない人にとっても見ごたえのある作品に仕上げた監督・箭内道彦の見事な手腕にリピーターが続出し、BRAHMANをあまり聞いたことがない、という客層にまで口コミで広がりつつある。

そんな話題の映画『ブラフマン』の4日間連続コメントリレー第三弾は、ドラムのRONZI。「よく20年続いたね、とか言われるけど、バンドをやってることは普通のこと。朝起きて、歯を磨く、BRAHMANやる、晩ご飯を食べる、寝るみたいな(笑)。よくバンドとかを続けるみたいに言うんだけど、やってないってことがちょっと想像つかない。もう、よくみんなバンドやってないよねってくらい(笑)」と初日のKOHKIの言葉にあるとおり、根っからのドラマーならではのコメントだ。ここまでの「バンド」への思いに、ハッとさせられる。しかし、一方でアプリゲームに夢中になるあまりメンバーの発言を上の空で聞いているようなお茶目なRONZIの姿も見ることが出来る。明日ラストを飾るTOSHI-LOWからはどんな言葉が聞けるのか楽しみである。
8月8日(土)から8月23日(日)までの16日間限定で、タワーレコード渋谷店にて連日20時から映画『ブラフマン』の上映が予定されている。

https://youtu.be/IB-L2DuYczc

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執筆者

Yasuhiro Togawa