この度、「ヴェネチア史上最高の映画!(ポジティフ誌)」と絶賛!
アカデミー賞®受賞作『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』を抑え第71回ヴェネチア国際映画祭にて金獅子賞(グランプリ)を受賞した『さよなら、人類』が8月8日(土)、YEBISU GARDEN CINEMAにて公開致します。監督は、スウェーデンが誇る映画界の巨匠ロイ・アンダーソン。

自身が有する巨大なスタジオで撮影された映像は、CG全盛の時代にマットペイント(背景画)や、ミニチュアを用い、アナログにこだわった唯一無二の世界観。
1枚の絵画のごとく計算されつくした映像に、板尾創路さん(芸人)、倉本美津留さん(放送作家)、岡田利規さん(演劇作家)、安齋肇さん(イラストレーター)、菊池亜希子さん(女優・モデル)、種田陽平さん(美術監督)などなど…業界の垣根を越えクリエイターの一面を持つ各界の著名人たちや、『バードマン(あるいは、無知がもたらす予期せぬ奇跡)』のアレハンドロ・G・イニャリトゥ監督、『ブラック・スワン』ダーレン・アロノフスキー監督など、第一線で活躍する巨匠たちから絶賛のコメントが寄せられています!

(以下、順不同)

唯一無二!絵画のような世界観に魅了された!

板尾創路さん (芸人)
39枚の絵画は突然 動き 喋り 笑いを仕掛けてくる…そんな100分間の美術館。
映画の基本的手法でありながら映画の枠を超えた贅沢なエンターテイメントだ!

菊池亜希子さん(女優・モデル)
旅の途中でふらりと入った異国の美術館で、名もなき絵画に心を奪われ動けなくなるような、そんな感覚。
私たちは一体何者で、どこにいて、これからどこへ向かうのだろう。

種田陽平さん(美術監督) 
『さよなら、人類』は、全シーン、美術がつくったセットで撮影された。
独特な色彩と光で世界は抽象化されていて、絵画の中に迷いこむ感覚を味わうことができるだろう。

椹木野衣さん(美術批評家)
ああ、素晴らしきかなマヌケな人生。
何をやってもうまくいかぬ男たちの醜態が、しかし完璧な一枚の壁画のように描かれる。死期を控えたすべての人類に!

日本エレキテル連合(芸人)
まるでダリやマグリットの絵画を鑑賞していたみたいだ。皮肉で滑稽で奇妙。難解なようで単純明快。
最高に哀しいから最高に可笑しい。理解しようとすると絵の中から抜け出せなくなるだろう。
見逃しちゃ、ダメよ〜ダメダメ!

加藤登紀子さん(歌手)
押韻や同じ言葉の繰り返しにこだわったソネットの手法を映画に置き換えたような39の画集。
面白くて、可笑しくて、やがて哀しい絶望のアイロニー。
1948年に未来の人間の行き着いた愚かさを予測して描いたジョージ・オーウェルの「1984」を彷彿とさせる。
遠い時代のお伽話ではなく、恐るべき現実として。それでも、きっと私たちは生きていくのでしょう。面白く、可笑しく、ちょっと哀しく…!

独特のユーモアが、クセになる!最高!

岡田利規さん(演劇作家、小説家、チェルフィッチュ主宰)
最初のショットがはじまった瞬間から、画面がユーモアであふれてる。
でもそれは微笑ましいだけでない、人類を突き放した俯瞰するようなユーモア。神のようなユーモア。最高!

LiLiCoさん (映画コメンテーター)
北欧らしい小ネタと皮肉が満載で、この世界観にハマるとクセになる。
人生はほろ苦いもんさ。そう笑い飛ばせる人が一番幸せなのかもしれない!

五十嵐太郎さん (建築評論家)
ワンカットの短編のようなシーンが数珠つなぎになった映画である。
斜めに配された空間、奥の見える開口が緻密に構築され、そこにトボケた間合いが生じ、笑いを誘う。

栗原類さん(モデル・俳優)
耳は不自由だけどなぜか相手の言っている事が聞こえる老人やカフェに馬ごと突入して国民を罵倒する国王等、
コントの様なシュールな設定で思わず笑ってしまう要素が沢山ある。
僕は、今作のテーマは”死”や”別れ”であると思う。画を通してみると、監督は死を無効化したその向こう側を描きたかったのではないかと感じた。
無効化してこそ見えてくるもの、それがもしかしたら死の本質なのでは。

森百合子さん (コピーライター/「北欧のおいしい話」著者)
これから何度もあのシーンが頭の中で甦る。あの場面に救われる。そんな映画です。
笑いに包んで強烈なメッセージを届けるロイ・アンダーソンてば策士!
「ロッタの店」は映画史上に残る名シーンだと思います!!

映画で描かれているのは、人類の、そして自分の姿…!

倉本美津留さん(放送作家)
始まりはいつものロイ・アンダーソン節で、ツッコミながら笑っていたが、
見ているうちにだんだん笑えなくなって来た。
可笑しすぎるはずの映像世界に呑み込まれて、いつしか自分もそっち側の住人になっていたのだ。
この映画は鑑賞するものではない。体験するものだ。

大橋裕之さん(漫画家「シティライツ」「音楽と漫画」)
淡々としたシュールな場面を続けて幾つも眺めていたら、現実が割とそういう場面の連続であることに気付かされました。
好きなシーンを思い出すのが特別に心地よくなる映画です。

前田司郎さん(作家・劇作家)
ニヤニヤ笑っていると、自分を嘲笑しているかのような自分に気付いて怖くなり、
サムとヨナタンの友情に救いのようなものを探して見つけられない。笑いの毒に殺されそうだ。

福里真一さん(CMプランナー/BOSS「宇宙人ジョーンズ」シリーズ)
もし宇宙人に出会ったら、この映画を一本見せるだけでいいかもしれない。
人類のことが全部わかるか、まったくわからないと言って逃げ出すかのどちらかだろう。
美しいアートディレクションと、独特の間が、くせになる映画でした。

安齋肇さん(イラストレーター)
人類は、切なく可愛く時々ヒドイ。愛し合う二人のように上手く行かなくてもやっぱり友達はサイコーだね。
時に流されシンドイ時の ”おまじない” は、♪ちんちんがちぃ♪ でいいんだっけ!? 明日からためしてみよお。

柳原陽一郎さん (シンガーソングライター/ex.たま)
「さよなら、人類」を見た。タイトルが自分の作った歌とかぶっているので、やや緊張して拝見した。
私の見る夢も、落武者に追いかけられるような怖ろしい夢ばかりである。
この映画を拝見して、自分と同じような夢を見る人間がどこの国にもいるようで安心した。

斉藤斎藤さん(歌人)
蟻の巣の断面を見ているような、ちょっと不気味な感動がある。
一匹一匹は目先のエサを追いかけているのに、全体としてうまく行ってる。誰もがどこかでつながっている。

町山広美さん (放送作家)
いつもよりさらにひんやりと美しく整えられたロイ・アンダーソンの世界で、何度も繰り返されるセリフ「元気そうでなにより」。
それは「死ぬのが人類の必然なのに生きてるなんて!」という頓智の神の祝福か、
「なんの慈悲も期待するな」というおためごかしな悪魔の拒絶か。わかっていたのに、こんなに哀しい。

田中圭一さん(兼業マンガ家、元玩具メーカー社員)
世の中の最大多数を形成する「ショボくて上手くいかない人たち」。
彼らの有様を淡々と描きながら、観る者をかつてないほど「摩訶不思議」な気持ちにさせてくれる、
形容しがたく名状しがたい映画だ。ゆえに、意味深い。

佐々木中さん(作家、哲学者)
いちめんの黄昏の光のなかで、この映画はニヒリズムをぎりぎりのところで躱して、いる、か?
——その目で確かめて欲しい。 単に『も』面白いから、見たほうが良い。

やくしまるえつこさん(音楽家)
押しボタンを探してみました。天井の隅っこ、テーブルの裏、枕の下、自分の背中、あの子の口の中。
笑い袋のボタンはどこにもなかったけど、あの子の口の中の飴玉は光に透けてキラキラしていました。

映画界をけん引する監督たちもロイ・アンダーソンの虜…!!

アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ(映画監督/『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』)
ダーレン・アロノフスキー(映画監督/『ブラック・スワン』)
ロイ・アンダーソンの映画は見事な音速の油絵であり、人間の脆さを露わにする。
リアリズムの美しさを損なうことなく、独特のペース、ヴィジョン、想像力を持っている。

マイク・リー(映画監督/『ターナー、光に愛を求めて』)
ロイ・アンダーソンの映画は大好きだ、どれも最高に面白い!

ラナ&アンディ・ウォシャオスキー(映画監督『マトリックス』シリーズ)
こんな映画をみたことない!ものすごく美学的!
20回以上観ているけど、止められない。我々は永遠の愛を贈ります。

国内外から絶賛のコメントが寄せられる『さよなら、人類』。ぜひ、劇場でロイ・アンダーソンが作り出す唯一無二の世界に浸ってみてはいかがだろうか。

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執筆者

Yasuhiro Togawa