終戦70年を迎える今夏、8月8日(土)にいよいよ映画『日本のいちばん長い日』(/アスミック・エース、松竹配給)が公開となります。昭和史研究の第一人者・半藤一利の傑作ノンフィクションを『クライマーズ・ハイ』、『わが母の記』の原田眞人監督が完全映画化。日本の未来を信じ、今日の平和の礎を築くため、身を挺し闘った人々の物語に挑みます。
戦争を終わらせるために何が起きていたのか、その真実を描く本作。このたび、その全貌を出演キャストが紹介する、豪華特別映像が完成いたしました。

●特報映像
https://youtu.be/H7Xll3YwcxU

太平洋戦争末期、戦況が絶望的になった4月、鈴木貫太郎内閣が発足。そして7月、連合軍は日本にポツダム宣言受諾を要求した。これをめぐり、連日連夜閣議が開かれるが一向に結論はでない。相次ぐ空襲、広島、長崎への原爆投下と、ますます戦況が悪化していく中、8月10日に開かれた御前会議にて聖断を拝し、男たちは日本史上最大の決断を迫られていく。降伏か、本土決戦か—日本のいちばん長い日に秒刻みで変わっていった日本の運命とは—。

日本の未来を信じ、守ろうとして実在の人々を描く本作。衝撃と感動の歴史超大作に相応しい、最高峰の演技派キャストが集結した。
一億玉砕論が渦巻くなか、決断に苦悩する阿南惟幾陸軍大臣を演じた役所広司は、「とても部下たちに慕われた人で、家族も非常に大事にした人」と阿南の一面を紹介し、「日本という国を残していこうと頑張った人たちが、今の日本を見てどんな風に思っているかな、と思いながら撮影していた」と本作への思いを語る。
国民を案ずる昭和天皇を演じた本木雅弘は「国民の平和と世界の平和を願う、祈りの像を体現するという役割、その大枠をイメージした」と語り、さらに「(昭和天皇の)思いを、強く発する言葉の中に込めるけれど、胸とお腹の間にダイヤモンドの塊のような、すごく透明な固い意思のようなものがあって、そこから発せられているイメージをもって演じるよう心掛けた」と役作りを明かした。
聖断を拝し、閣議を動かしていく鈴木貫太郎首相を演じたのは山?努。首相を「茫洋とした人で、なかなか大変な人だったと改めて思う」とし、「それだけに、自分とは全く違うキャラクターなので、今まで演じた中で一番難しかった」と語る。
一方、その鈴木首相を献身的に支え続ける、迫水久常書記官長を演じた堤真一は、実在の人物を演じるプレッシャーを感じながらも、なるべく観客目線に立ち、「わからないことだらけの中で、右往左往して理解していくというスタンス」をとることで、映画をわかりやすくするよう努めた。
さらに、陸軍の意地にかけ戦争継続を望み、クーデターを企む若手将校・畑中健二少佐を演じた松坂桃李は「すごい緊張感が自分の中にあった」という一方で「史実ではわからない真実というものを現場で作り出すことができるのは、面白かった」と語っている。

本作で監督・脚本を務めたのは、『突入せよ!「あさま山荘」事件』『クライマーズ・ハイ』などの社会派ドラマで高く評価され、『わが母の記』で、モントリオール世界映画祭審査員特別グランプリを受賞した原田眞人。
今この映画を撮ろうとした理由について、「戦後70年経って、終戦のときに何がどういう風に行われていたのか、ということが段々とぼかされてきている。一番重要なのは“軍をなくすことによってしか国を残せなかった”という意識。やはり歴史はちゃんと自分の目で、いろいろな資料をベースにしてもう一回検証しなおして、とにかく我々はどこから来て、どこへ行くのか、ということをちゃんと見定めてほしい」と語っている。

映像の最後は、出演キャストが作品への思いをこう締めくくる。「太平洋戦争末期、戦争を終わらせるために戦った男たちの壮大な人間ドラマです。降伏か本土決戦か、日本史上最大の決断。戦後70年を迎える今だからこそ見ていただきたい。日本人として知っておきたい、歴史の真実が描かれます」。
日本の未来を信じ、守ろうとして実在の人々を描く衝撃と感動の歴史超大作『日本のいちばん長い日』は8月8日より公開。

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執筆者

Yasuhiro Togawa