時代を超えて愛され続ける名曲を生み出したザ・ビーチ・ボーイズの中心的存在であるブライアン・ウィルソンの知られざる半生を、本人公認のもと初めて描く『ラブ&マーシー 終わらないメロディー』が、8月1日(土)より角川シネマ有楽町、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国ロードショーとなります。来週末の公開を控え、本作が持つ多面的な魅力を捉えた特別映像が解禁となります。

http://youtu.be/yyZ1VAssKIM

本作が描くのは、創作意欲にあふれた60年代のブライアンと、精神的な問題を抱えた80年代というブライアンの異なる2つの時代。それぞれポール・ダノとジョン・キューザックという演技派俳優が演じている。
60年代のブライアンについて、「ザ・ビーチ・ボーイズや彼を知らない人はサーフミュージックにすぎないと思いがちだ。でも、彼には複雑なハーモニーを聴き取る能力があった」と語るポーラッド監督。その研ぎ澄まされた感覚ゆえスタジオミュージシャン達を困惑させる提案を次々にしていく様子や、ポール・マッカートニー、山下達郎、村上春樹も絶賛したというポピュラー・ミュージック史上不朽の名盤「ペット・サウンズ」のレコーディングで実際に使ったスタジオを使ってその制作過程を描いていく“本人公認”作品ならではのエピソードが出演者やスタッフの言葉から次々に明かされていく。ブライアン本人が撮影現場を訪問した場面も捉えている。
そして、精神科医ユージン(ポール・ジアマッティ)の支配下に置かれながら、現在の妻であるメリンダ(エリザベス・バンクス)と出会い、彼女の愛の力で闇の中から再び光を見出していく様子を捉える80年代のブライアンについて、「一度壊されたものが再生する姿は美しく感動的だ」とキューザックは独特の表現で説明。
撮影が終わるまで、キューザックとダノは役作りについて話し合うどころか接触することさえ一切なかったという。そのことについてキューザックは「ブライアンはアーティストで、直感やフィーリングで仕事をしているんだと思う。だから2人の俳優が彼を演じるなら、それぞれが自分の想像力を使うべきだと思った」と語り、ダノは「僕たちは意識的に決めたんだ。これは2人の異なる人物なんだとね。僕は60年代のブライアンの精神を再現しようとし、ジョンは彼が演じるブライアンの精神を再現しようとした」と説明。それぞれが別々のブライアン像を作り上げたにも関わらず、同じビジョンを持ち、その結果それぞれが演じるブライアンが時に全く同じ表情を見せるなど、大きな共通点が生まれていることをこの映像からも感じ取ることができる。
また、7月28日(火)にタワーレコード渋谷店で公開記念トークイベントが行われることが決定!ザ・ビーチ・ボーイズの熱烈なファンとして知られ、「この映画はブライアンを知らない人にとっては衝撃の半生であり、ブライアンを追い続けた僕らにとっては最高のプレゼントであると思います。そして今もブライアンが元気に歌っている事の尊さに涙がこぼれます。素敵じゃないか!」と映画への絶賛コメントを寄せる音楽家の高田漣や音楽評論家の萩原健太などがブライアンやバンド、映画の魅力について語り倒す90分。このトークイベントはUstream生配信もあるので、公開前の予習にぴったりの機会となっている。

『ラブ&マーシー 終わらないメロディー』公開記念トークイベント概要
日時:7月28日(火)開場21:15/スタート21:30(終了23:00予定)
ゲスト:萩原健太(音楽評論家)、高田漣(音楽家) MC:内田正樹(ライター/エディター)
会場:タワーレコード渋谷店 B1F CUTUP STUDIO (東京都渋谷区神南1-22-14)
参加方法:入場フリー(1ドリンク代500円)
配信URL:http://www.towerrevo.jp/
詳細はhttp://www.towerrevo.jp/をご確認ください

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執筆者

Yasuhiro Togawa