伝説の漫画雑誌「ガロ」に連載され日本漫画家協会賞優秀賞を受賞した杉浦日向子さんの同名傑作『合葬』がついに実写映画化、9月26日(土)より全国公開いたします。

主演は存在感のある俳優として評価が高い柳楽優弥と、今年デビュー10周年を迎えますますの飛躍を見せる瀬戸康史の二人が務め、幕末、時代に翻弄された「彰義隊」の若く儚い一生涯を、現代の若者にも通じるリアルな青春群像として紡ぎ出します。

この度、今年没後10年を迎える原作者・杉浦日向子さんの命日【7月22日】に、W主演の柳楽優弥・瀬戸康史がコメントを寄せました。

<柳楽優弥/極>
初めて杉浦さんの漫画、『合葬』を読んだとき、すごく引き込まれ、切なさや儚さがある中でも親しみやすい作品だと思いました。
時代劇であり青春の要素も含まれ、どの世代の方にも共感して頂ける作品になったと思います。
魅力的に存在する登場人物も、『合葬』に親しみやすい要素のひとつです。
僕が演じた極は、悲しいくらいにまっすぐ生きています。
その生き方は、とても勇気がいることだと感じました。そんな極にどこまで近づけられるかという事が自分にとっての一つのテーマでした。
できることならば、是非杉浦さんに観て頂きたいです。
自信をもってお届けできる作品です。

<瀬戸康史/柾之助>
杉浦日向子さんの原作を知ったのは、今作の映画『合葬』に関わらさせていただくことになってからで、それから何作か続けて読みました。
共通して思うのは、杉浦さんはタイムトラベラーなのではないかということ。
そうでなければ、登場人物や風景をあんなに細かく描けないと思う。
僕が『合葬』で演じた吉森柾之助もそうです。
時代が変わろうとしている激動の時代に、一人だけ時代にとり残されたような人物で、異質な雰囲気を放っている。
杉浦さんが自身の目で見て、感じてきたからこそ描けるのではないでしょうか。
僕は演じる上で原作の異質な雰囲気は壊したくなかったですし、時代や人を少し違った目線で見ている柾之助を大切に演じました。
彰義隊の隊士達はほとんど亡くなってしまいますが、僕は生き残った者に悲しさよりも希望をみた。
杉浦さんが今作を見て、最後にはどこか希望を感じられる作品になっていたらと思う。

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執筆者

Yasuhiro Togawa