監督・高橋伴明(66)、主演・奥田瑛二(65)で、人生の半分を過ぎようとする男たちが探し続けている“不確かなもの、”人間が誰しも経験する“老い”が“性”にも追いつく時間を葛藤と焦燥感に苛まれ、それでも求め続けるしかない人生を描いた映画『赤い玉、』。同学年の伴明監督と奥田の、草食化してしまっている若者・映画業界に奮起を促したいという想いも込められている本作が、8月27日から9月7日に開催される第39回モントリオール世界映画祭のワールド・グレイツ部門に正式出品されることが決定致しました。ワールド・グレイツ部門は、昨年は石井裕也監督の『ぼくたちの家族』が出品された部門。奥田にとっては、2006年に、監督作である『長い散歩』(主演:緒形拳)で、グランプリ、国際批評家連盟賞、エキュメニック賞の三冠を受賞した縁の深い映画祭である。また、伴明監督も、『BOX 袴田事件 命とは』が、2010年にワールドコンペティション部門で正式出品された。伴明監督と奥田は、共に、現地入りする予定。

[奥田瑛二のコメント] 「この度は高橋伴明監督作品でモントリオール。
同世代の監督と一つになって作り上げた作品『赤い玉、』。
鬼才、異才、入混じっての久方ぶりの日本オトナ映画。
さぁ、フランス語圏モントリオール、BANMEI・OKUDAのタッグをどう観るか?赤い玉の連発か!」

高橋伴明監督は現在、京都造形芸術大学の映画学科長でもある。ポスターでも奥田の隣に写っている、奥田演じる時田を惑わす女子高生・律子役の村上由規乃の他、出演の花岡翔太、土居志央梨、上川周作らは、同大学の俳優コース出身。同じく俳優コースを卒業し、山田洋次監督の『小さいおうち』でベルリン国際映画祭で銀熊賞に輝いた黒木華を始め、故・若松孝二監督の『千年の愉楽』等多数の実力派監督の作品に出演している大西礼芳、峯田和伸(銀杏BOYZ)、池松壮亮出演の三浦大輔作・演出の舞台『母を欲す』のヒロインに抜擢された土村芳、林海象監督の『彌勒』にメインで出演した水本佳奈子に続き、本作で頭角を現している。

[高橋伴明監督のコメント]「どのような形であれ、学生が中心になって制作された作品が世界に向けて発信されることは、学生に大きな刺激、喜びを伴って将来への夢をもたらすでしょう。奥田瑛二をはじめとする協力していただいたプロのスタッフ、キャストに心より感謝申し上げたい。」

本作は、9月12日(土)〜テアトル新宿を皮切りに、横浜、名古屋、大阪、京都などでも上映が決定。
なお、映画祭直前の8月25日(火)18:30よりシネ・リーブル池袋にて舞台挨拶付きの完成披露有料試写会を行う。(一般1800円、学生1500円。前売券使用不可。8月18日(火)0:00より、シネ・リーブル池袋のHPにて、オンライン予約開始。)

また、9月7日(月)20:00より新宿ゴールデン街劇場にて、50歳以上の男性限定で、伴明監督と奥田による、「オヤジたちのエロス」についてのトークイベントを開催する予定。詳細は、公式HPにて近日発表予定。

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執筆者

Yasuhiro Togawa