韓国好きが高じて遂に韓国人男性と結婚まで果たした人気作家の岩井志麻子さん。レギュラーを務めるMXテレビの「5時に夢中!」が曜日レギュラーの濃厚なキャラクターで根強い人気を誇るなか、志麻子さん登場の木曜日には、多くの主婦のファンがついている。歯に衣着せぬトークと笑える下ネタが女性に大受けの志麻子さんがおすすめの韓国映画を題材にその魅力について語るトークイベントが遂に第三弾を迎える。題して「韓流アフタヌーン〜岩井志麻子の秘密の昼下がり」は、5月から開始されたシリーズで、韓国の名作映画の再上映と志麻子のマシンガントークに会場が沸きに沸いている!昼下がりのトークイベントとあって、毎回マダム系の女性が会場を埋め尽くすこのイベントは、韓国映画ツウの志麻子さんの映画解説からはじまり、いつしか話は脱線し、男と女や志麻子さんの経験譚、生きざまに迫る爆笑トークに変わっていくところが大受けしている理由。

6月に行われた第二弾では、韓国トップのイケメン俳優ソン・スンホンの『情愛中毒』を上映。家庭をもつ男女の禁断の愛を描いた映画とあって、志麻子さんの男と女話は炸裂。一見幼く見える清楚系で、実はいい体をした女が夜は乱れるのが男の夢、これは男の夢をかなえている映画なのよ! 男前はみんなのもの、独り占めは許さない! 女は心身ともに傷を負った男は気になるものなのよ! 恵まれた環境にいながら不倫愛に走る主人公と比較して「男の幸せをたとえて、アメリカの家に住んで日本の女と結婚して中国料理を食べる」って言うのがあるけど、その反対の不幸な男が大久保にはたくさんいるのよ。と語る志麻子さんは、自分の中にあるいい男のジャンル“セクシーブサイク”が周囲に理解されないことが悩みの種。大好きなソン・ガンホやハ・ジョンウらがこれに当たると褒めると、周囲はブサイク部分に反応し、悪口になってしまっているのが許せないと力説。奇しくもテレビや雑誌でおなじみの愛人金ちゃんが来日していたこともあり、志麻子さんとのお付き合いがお母さんにばれたら、お母さんがショックで死んでしまうと言う金ちゃんの面白エピソードも次々飛び出し、場内は爆笑の渦に。気をよくした志麻子さんは「私が憧れるカルーセル麻紀さんの先には瀬戸内寂聴先生がいます。私も生涯一スケベおばさんとしてやっていきます!」となぜか宣言し、観客は終始大笑いのイベントとなりました。

次回第三弾は韓国の情念が渦巻く、スプラッター映画『ビー・デビル』の上映とトーク。志麻子さんのおもしろトークに沸くこのイベントは、実は志麻子さんのセレクトによる韓国映画の再上映が見逃せない。『ビー・デビル』は、カンヌ国際映画祭に出品されその力強さに世界が驚愕した作品。恐るべき才能と言われたチャン・チョルス監督の長編デビュー作でもあり、韓国映画好きは絶対に抑えておきたい1本。志麻子さんの映画観察眼が光る韓流アフタヌーン第一章の最終回となる7月3日『ビー・デビル』上映とトークにご注目ください。

7月3日(金)『ビー・デビル』
ソウルでの日常に嫌気がさし、故郷の絶海の孤島に帰京したヘウォン。島では幼なじみのボンナムが壮絶な仕打ちを受けていた。ここから抜け出したいと懇願する彼女を突き放したヘウォン。ある日をボンナム襲ったとてつもない悲劇から、美しい島が惨劇の舞台に変わる…カンヌ国際映画祭をはじめとして、世界を震撼させた恐るべき才能、チャン・チョルス監督の長編デビュー作。
監督:チャン・チョルス 脚本:チェ・クァンヨン 出演:ソ・ヨンヒ、チ・ソンウォンほか
2010年 115分 R18+ キングレコード

関連作品

http://data.cinematopics.com/?p=48700

執筆者

Yasuhiro TogawaYasuhiro Togawa