何があっても離れない夫婦の十年を描いて、報知映画賞最優秀監督賞、日本アカデミー賞最優秀主演女優賞(木村多江)、ブルーリボン賞最優秀新人賞(リリー・フランキー)など数多くの賞を受賞した名作『ぐるりのこと。』(2008 年6月公開)から7年。誰もが待ち望んだ橋口亮輔のオリジナル脚本による長編映画『恋人たち』が、先日ついに完成し、2015 年 11 月テアトル新宿ほか全国にてロードショーいたします。

主人公は3人の「恋人たち」。通り魔殺人事件によって妻を失った男、そりが合わない姑と自分に関心をもたない夫と暮らす平凡な主婦、同性愛者で完璧主義のエリート弁護士。それぞれ、篠原篤、成嶋瞳子、池田良、いずれもオーディションによって選ばれた新人俳優が演じるほか、日本映画界の実力派たち——光石研、安藤玉恵、木野花、黒田大輔、山中崇、山中聡、内田慈、リリー・フランキーら、いずれも個性溢れる顔ぶれが橋口ワールドを彩っています。

今回解禁となったのは、ティーザービジュアルと約20秒の特報映像。ティーザービジュアルは、「愛を見つけた者がいる。
愛を亡くした者もいる。」というキャッチコピーと、篠原篤演じる「妻を失った男」が、首都高高架下の川の中にたたずむ後ろ姿が印象的な一枚。そして特報では、「いま、ここに生きている人」のもつ体温や息づかいまで感じ取れるような橋口亮輔監督ならではの映像で、登場人物たちが織りなす日々の物語1コマ1コマをアップテンポに綴る内容となっております。
なお、6月27日(土)からは、テアトル新宿とテアトル梅田の2館のみ、この20秒バージョンとはテンポの異なる40秒バージョンの特報映像も併せて上映いたします(ネット配信は7月末予定)。

そして同日、『恋人たち』の世界を想像させるティーザー版の公式サイトも開設されます。(http://koibitotachi.com
「飲み込めない想いを飲み込みながら生きている人が、この日本にどれだけいるのだろう。今の日本が抱えていること、そして“人間の感情”を、ちゃんと拾ってあげたい」 と橋口監督。7年分の思いがすべて注ぎこまれた傑作『恋人たち』に、どうぞご期待ください

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執筆者

Yasuhiro Togawa