、7月10日(金)に公開の『踊るアイラブユー♪』(ファントム・フィルム配給)のサントラが公開に先立ち、6月24日(水)にボーナストラックを5曲プラスした国内盤がソニー・ミュージックジャパンインターナショナルから発売されます。
アカデミー賞5冠ミュージカル映画『レ・ミゼラブル』(2012年)の音楽プロデューサーをつとめたアン・ダッドリーを音楽監督に迎え注目を集める本作、マドンナ、ホイットニー・ヒューストン、ワム!等80年代のメガ・ヒット曲にのせて 夏のイタリアを舞台にラヴ・ストーリーが描かれている。ミュージカル映画のため、歌詞がセリフがわりとなっておりサントラにはシーンで流れる80sメガ・ヒット・ナンバーのキャスト・パフォーマンスを収録している。
アン・ダッドリーといえば、これまでも『フル・モンティ』(’97年)でアカデミー賞ミュージカル・コメディ映画音楽賞を受賞し映画音楽の世界で成功を収めているコンポーザーだが80年代には鬼才トレヴァー・ホーンのZTTレコーズ発の革新的な音楽集団アート・オブ・ノイズのキーボーディストとして活躍。自身も当時の全英チャートも賑わせていた経歴の持ち主なのだ。そのアンがハッピー”ラブ”ミュージカルのためにセレクトしアレンジを施した全14曲にプラスして日本盤サウンドトラックには、海外ではデジタル配信のみだったアン・ダッドリーのオリジナル・スコア5曲のボーナストラックが特別収録されているのもうれしいサプライズとなっている。
また主人公姉妹の友人エレーナ役でグラミー賞ノミネート歴のあるイギリスのシンガー=レオナ・ルイスが映画デビューを飾っているのも音楽ファンの話題となっている。レオナ・ルイスは、R&Bバラード「ブリーディング・ラブ」が7週連続全英1位を記録した実力派だ。映画タイトルにもなっている85年の大ヒット曲「ウォーキング・オン・サンシャイン」を筆頭に本サントラ収録曲中4曲(3,4,8,11)、圧倒的な歌唱力を披露しているのも必聴だ。  『踊るアイラブユー♩』の監督は、イギリスの映画史上最も海外で成功したフィルム『ストリートダンス/TOP OF UK』(2010年)を手がけたマックス・ギーワ&ダニア・パスクィーニ。
日本盤には歌詞対訳もついて 思わずあのヒット・ナンバーを「シング・アロング」したくなるこの夏必見のハッピー“ラブ”ミュージカル、いよいよ来月10日(金)公開だ!

◆<ライナーノーツ>より一部抜粋
*タイトルと、オリジナル曲パフォーマンスアーティスト名を表記しています。
★ホリディ/マドンナ
主人公テイラー(ハンナ・アータートン)が入国審査官に♩Holidayと歌い出し、行き交う人々が当時のMTVから飛び出してきたかのようなフラッシュモブ。弾けるようなシンセサイザー音も気持ちいい。80’sクイーン・オブ・ポップ、マドンナのデビュー・ヒット曲のカヴァーに、思わずニヤリ。誰もが知っているその後のマドンナの華やかな快進撃と、80’sジュークボックス映画への期待感がクロスする最高の演出(お見事!)。オリジナルは’84年1月に全米16位(年間79位)、同2月に全英6位(年間68位)を記録。特筆はイギリスではブレイク後の翌’85年8月に全英2位(年間55位)、初ベスト盤の影響で’91年6月に三度全英5位を記録するロングヒット。音楽監督アン・ダッドリーをはじめ“イギリス制作”という視点も本作選曲を楽しむもうひとつのポイントでもある。

★恋は手さぐり/ホイットニー・ヒューストン
懐かしいビーチに繰り出したテイラーは3年前の恋人ラフを発見し、変わらぬ容姿に胸キュン。近づきたくても近づけない、でも気づいてほしいから♩ How Will I Know?(どうしたら分かってくれるの?)。80’s歌姫の名を欲しいままにしたホイットニー・ヒューストンの2曲目の全米No.1ヒットで、当時だけで2000万枚のセールスを記録した1stアルバム『そよ風の贈りもの』のオープニングを飾ったポップチューン。ボーイ・ミーツ・ガール名義でも知られるジョージ・メリル&シャノン・ルビカムのペンによるものだが、元々ジャネット・ジャクソンの『コントーロル』用に作ったものの、彼女が断ったためにデビューを控えるホイットニーに白羽の矢が立った運命的な楽曲。’86年2月に全米1位(年間6位)、同全英5位(年間59位)を記録した。

★ウォーキング・オン・サンシャイン/カトリーナ&ザ・ウェイヴス
結婚準備で忙しいマディを残しテイラー達は地元のトマト祭りに繰り出す。♩Walking on Sunshineを歌いながら日頃のウップンを晴らすかのようにトマトを投げ合い全員真っ赤!映画のタイトル曲で、昔も今も夏に聴きたい名曲。シュプリームス「恋はあせらず」を彷彿するモータウンリズムをベースにした陽気なポップナンバーだ。’85年6月に全米9位(年間75位)、同全英8位を記録した。楽曲のインパクトが強過ぎたためカトリーナ・アンド・ザ・ウェイヴスは80’sワンヒットワンダーとなりそうだったが、ユーロヴィジョンコンテストで優勝曲となった「ラヴ・シャイン・ア・ライト」が’97年5月に全英3位を記録して見事な復活を果たしている。劇中でリード・ヴォーカルを務めるレオナ・ルイスが彼女自身が産まれた’85年のヒット曲を歌うという巡りあわせもニクイ!

★ガールズ・ジャスト・ワナ・ハヴ・ファン/シンディ・ローパー 
マディとラフの結婚前夜。“女子会”を彩るガールズ讃歌♩Girls Just Want To Have Fun(女の子だって楽しくやりたいのよ!)。ティナ・ターナーやホイットニー・ヒューストンらの華やかな80’s女性アーティストの女性キャスト総コスプレも最高にイカス。日本では当時の邦題「ハイスクールはダンステリア」でおなじみの80’sを代表するポップナンバー。’84年3月に全米2位(年間15位)、同2位(年間32位)を記録したミリオンセラーで、シンディ・ローパーのスーパーデビュー曲。赤とオレンジのまだら刈り上げでヘアーでスカートの裾をまくりあげながらコケティッシュな魅力をブラウン管から振りまいたミュージックビデオはシンディの代名詞であると同時に80’sMTVの寵児的なアイコンとなった。

解説:安川達也(音楽ライター)

80年代洋楽好きにはたまらない!24(水)サントラ発売!
80年代の恋と青春を思い出す
今、《あなたの青春のナンバー》がよみがえる

「踊るアイラブユー♪」オリジナル・サウンドトラック
2015年6月24日発売 /CD:SICP4468  / \2400+税
日本盤ボーナス・トラック5曲収録:#5,7,9,15,17  ☆スコア:アン・ダッドリー

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執筆者

Yasuhiro Togawa