株式会社ジェンコが統括プロデュース、株式会社MAPPAがアニメーション制作を担当する長編映画『この世界の片隅に』の製作が、本日正式に決定いたしました。

公式サイト: http://www.konosekai.jp

 マンガ家・こうの史代氏の原作による『この世界の片隅に』は、約4年前より片渕須直監督(『マイマイ新子と千年の魔法』)によってアニメ化の準備が進められてきました。そして本格的にフィルムの制作を始めるにあたり、スタッフの確保やパイロットフィルムの制作に賄う資金を調達する目的で、株式会社サイバーエージェント・クラウドファンディング(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:中山亮太郎)が運営するクラウドファンディングサービス「Makuake」にて資金調達を敢行。2015年3月9日から5月29日まで82日間の募集期間中に、合計3,374人の支援者から3,622万4,000円のご支援をいただきました。
 支援者数は日本国内での最高記録を更新、金額も当初目標としていた2,000万円を大きく上回る181%の達成率であり、映画作品のクラウドファンディング調達額としては、国内史上最高です。

 この結果を受け、『この世界の片隅に』の製作委員会が正式に発足いたしました。全国劇場公開2016年秋を予定、配給は東京テアトルが担当します。

■長編アニメーション映画『この世界の片隅に』作品概要
・原作       :こうの史代(『夕凪の街 桜の国』)
・監督・脚本    :片渕須直
・アニメーション制作:MAPPA
・プロデューサー  :丸山正雄(MAPPA)、真木太郎(GENCO)
・公開       :2016年秋、全国の劇場にて公開予定
           (配給:東京テアトル)
・公式サイト    : http://www.konosekai.jp
・Twitter      :『この世界の片隅に』公式 @konosekai_movie

■『この世界の片隅に』あらすじ
 すずは、広島市江波で生まれた絵が得意な少女。見知らぬ若者の妻になるために、20キロ離れた町・呉に嫁ぐ。ときに昭和19(1944)年。18歳で一家の主婦となったすずは、あらゆるものが欠乏していく中で、日々の食卓を作り出すために工夫を凝らす。だが、戦争は進み、日本海軍の根拠地だった呉は、何度もの空襲に襲われる。庭先から毎日眺めていた軍艦たちが炎を上げ、市街が灰燼に帰してゆく。すずが大事に思っていた身近なものが奪われてゆく。それでもなお、毎日を築くすずの営みは終わらない。
 そして、昭和20(1945)年の8月がやってきた——。

■監督・片渕須直について
 1960年生まれ。日本大学芸術学部 映画学科でアニメーションを専攻中、特別講師として訪れた宮崎駿監督と出会い、在学中から宮崎作品に脚本家として参加。『魔女の宅急便』(1989)では演出補を務めた。TVシリーズ『名犬ラッシー』(1996)で監督デビュー。その後STUDIO 4℃で長編『アリーテ姫』(2001)を監督。TVシリーズ『BLACK LAGOON』(2006)の監督・シリーズ構成・脚本。2009年には昭和30年代の山口県防府市に暮らす少女・新子の物語を描いた『マイマイ新子と千年の魔法』を監督。口コミで評判が広がり、異例のロングラン上映とアンコール上映を達成、全国にも飛び火した。

■アニメーション制作:MAPPA(マッパ)について
 日本が誇る老舗アニメスタジオ・マッドハウスの代表を長年務めた丸山正雄が2011年6月に設立したスタジオです。マッドハウス時代から活躍してきたクリエイターを多数擁して、TVアニメでは『坂道のアポロン』(2012)『残響のテロル』(2014)などを制作しています。
http://www.mappa.co.jp/

■プロデュース:GENCO(ジェンコ)について
 アニメ『機動警察パトレイバー』シリーズや『天地無用』シリーズなどをプロデュースした真木太郎によって1997年に設立されたアニメーションの企画プロデュース会社です。これまでに『のだめカンタービレ』『ソードアート・オンライン』などを手掛けているほか、現・MAPPAの丸山正雄プロデューサーとは今敏監督の『千年女優』『東京ゴッドファーザーズ』を一緒に企画しました。
http://www.genco.co.jp/

■片渕須直監督による『この世界の片隅に』(原作:こうの史代)のアニメ映画化を応援
https://www.makuake.com/project/konosekai/
※「Makuake」の支援ページ。現在、支援募集は終了しています。

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執筆者

Yasuhiro Togawa