〜7個のトランクを抱えて飛び込んだのは、ミャンマーの辺境〜

そこで出会った200年前のラブソング  

手つかずのピュアなミャンマーの伝統音楽を残したいという想いから2013年の4月から5月にかけての40日間、ミャンマーの最大都市ヤンゴン、その中心部から少し離れた郊外の小さなスタジオに機材を持ち込み、録音、撮影を敢行。全ての演奏は現地の演奏家によるもので、その収録曲はおよそ100曲にのぼった。小太鼓を横に並べた打楽器サインワインやフネー、チーなどの楽器の演奏風景を中心に、僧院やヤンゴン芸術大学の若者たち、ミャンマーの正月の水かけ祭りの様子も収められている。映像からはミャンマーの楽器はどの様なもので、ミュージシャン達はどの様に演奏し、考え、悩み、相談してレコーディングしたのかが分かる。そんな、謎に満ちたミャンマーの伝統音楽を知ろうというこの試みからは、変貌しつつあるミャンマーの現状も見えてくる—。

予告編::https://www.youtube.com/watch?v=67tqHiWLMTo&feature=youtu.be

<作品概要>

本作は、これまであまり日本では紹介されることのなかったミャンマーの伝統音楽の魅力を伝えるべく、日本人エンジニアが現地に赴き40日間滞在。その間に現地で収録した100曲にものぼる世界でも非常に珍しい、またアーカイブとしても非常に価値のある音源CD制作の録音風景の一部始終を撮影した貴重なドキュメンタリー。監督は、『夢のまにまに』『名前のない女たち』などの音楽作曲をはじめ、写真家、映画プロデューサーとしてこれまでにも数々の映画音楽や製作に携わってきた川端潤。音楽家達が如何に考え、悩み、録音していったかを生々しく描きました。

関連作品

http://data.cinematopics.com/?p=53710

執筆者

Yasuhiro Togawa