2014 年9月に台湾で公開され、東京国際映画祭ほか世界各国の映画祭で絶賛された『共犯』。本作の主題歌を歌うのは、日本は元より、今年 7 月には台湾のTICC(台北国際会議センター)にてワンマンライブの開催が決定するなどアジアでの活動も活発に行う人気バンド flumpool。監督を務めたチャン・ロンジーが元々flumpool のファンだったこともあり、本作の主題歌に抜擢するに至りました。
初の台湾映画の主題歌という大役に、flumpool は、2013 年の自身のヒット曲『強く儚く』を中国語で歌いあげた『孤獨』を作り上げることで応えました。現代の若者たちの孤独、痛み、絶望、そして希望を描き切った本作の世界感にピッタリの楽曲がエンディングを飾り、台湾での公開時にとても話題になりました。
そして flumpool のボーカル山村隆太さんより、『共犯』への以下コメントが到着しました。
「情報社会の中で、いつでも誰かと連絡を取り合え、繋がり合えるはずなのに、誰もが抱える孤独や闇にスポットをあて、そこにある人と人との絆や愛を多角的に表現している。すばらしい作品だなと思います。今回、「孤獨」という中国語で歌った楽曲で台湾映画の主題歌をやらせていただけたことを心から嬉しく思います。」
今回完成した予告編では flumpool の主題歌『孤獨』にのせて、ミステリアスな女生徒の死を発見した 3 人の少年が真相を探っていく様子が描かれています。現代の台湾を舞台にした本作で重要な役割を果たすのが、SNS。
少年たちがネット上に渦巻く情報から彼女の素顔や死の理由を探ろうとしている姿が映し出されています。
また、合わせてポスタービジュアルも解禁!女生徒の死を発見した3人の男子高校生が、血だまりを見つめている様子が頭上から描かれており、物語の始まりを予感させるミステリアスな雰囲気のポスターが完成しました。

本作は、長編監督デビュー作『光にふれる』(’12)で台湾金馬奨新人監督賞を受賞したチャン・ロンジーの長編第 2 作目。ホウ・シャオシェンの『恋恋風塵』(’87)やエドワード・ヤンの『牯嶺街少年殺人事件』(’91)、2000 年代に入ると『藍色夏恋』(’02)、『あの頃、君を追いかけた』(’11)など、その時代時代の世相や風俗を反映させつつ、若者たちの青春を瑞々しく描いてきた台湾映画界に、新たな名作がまた一つ誕生しました。

予告編::http://www.youtube.com/watch?v=3Zt1lr-Ogi0

関連作品

http://data.cinematopics.com/?p=53705

執筆者

Yasuhiro Togawa