2004年に出版され、翻訳本としては異例のロングセラーを続けているエドワード・ムーニーJr著の「石を積むひと」が舞台をアメリカから日本に移し新しい物語として誕生。「釣りバカ日誌」シリーズ(2003〜2009)や「武士の献立」(2013)などの朝原雄三監督による、第二の人生を踏み出した矢先に妻に先立たれ、彼女が残した手紙によって悲しみから新たな人生に向き合う夫の姿と、彼を取り巻く人々との人間ドラマを描いた『愛を積むひと』が、松竹配給にて6月20日(土)公開となります。

この度、夫・篤史役の佐藤浩市と妻・良子役の樋口可南子の初夫婦役2人の絶妙な表情のアップと他キャストらの笑顔が印象的な、未来への希望を感じさせるポスタービジュアルが完成いたしました。
ハードボイルドで無骨な役が多かった佐藤だからこそ、観たことのない愛すべき女々しさを演じてほしかったというプロデューサーたちがイメージしたのは「妻がいないと日常生活において何もできない最後の昭和の男」。年相応の澱や苦労を表すために、今回、初めての地毛である白い髪のまま篤史という人物になった佐藤のビジュアルにぜひご注目ください。
また長年夫を支え続け無理を重ねた結果、思い心臓病を患う良子。自らの死期を悟りその現実に直面しながらも、周囲に気づかれないように日常生活を送る。その恐怖と戦う良子に女性としての凄味を感じるという樋口の、意志の強さが読み取れる表情が胸を打ちます。
さらに本作のもうひとつの主役でもある「日本で最も美しい村」連合第1号に認定された北海道・美瑛町の素晴らしい風景と、そこに溶け込んだシンプルでスタイリッシュな夫婦の家も描かれています。

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執筆者

Yasuhiro Togawa