安藤忠雄、磯崎新、伊藤豊雄、レム・コールハースらが本音で語る「未来の建築」とは?

百戦錬磨の建築家たちが、観るものを興奮の渦に巻き込む「会話」のジャムセッション

あなたの創造力を刺激する、スリリングで迫力に満ちた建築ドキュメンタリー!

 1982年、アメリカ、シャーロッツビル。当時、世界を代表する超一流建築家が一同に会し、建築の未来を議論する伝説的な国際会議が開かれた。その名は「P3会議」。日本からは磯崎新が2人の無名の若手を伴って参加する。後に世界的な建築家へと成長する安藤忠雄と伊東豊雄であった。

 そして30年後。建築家たちが初めて当時を振り返る取材に応じる。数々の証言が織りなす日本建築史の舞台裏。それは高度に資本主義化した社会で、何をどう生み出すのかという彼らの夢と挫折の歴史。バブル経済がもたらした功罪や、公共建築のあるべき姿も問い直されていく。

 監督はドキュメンタリーとしては初の長編となる石山友美。建築家一家に生まれ、幼い頃から建築を身近に感じて育った経歴をもつだけに、大建築家たちや神話的エピソードを崇めることは一切せず、今の問題意識から建築家の存在意義を問いかけていく。その切れ味鋭い批評眼は、いまだ体験したことのない高揚感を観る者にもたらすだろう。

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執筆者

Yasuhiro Togawa