さらに千鳥足効果か!?
ニコラス・ローグ監督『美しき冒険旅行』遂に初BD化!!

この度キングレコードでは、2015年2月4日(水)に『荒野の千鳥足<痛飲エディション>』『SCUM/スカム<拷問エディション>』『美しき冒険旅行<HDニューマスター版>』という非常に危険な映画のブルーレイ、DVDを発売する運びとなりました。
『荒野の千鳥足』(1971)と『SCUM/スカム』(1979)は≪日本初公開!世界のどす黒い危険な闇映画≫と題され、今年新宿シネマカリテにて連続日本初公開となった話題作。

オーストラリアの荒野でビールの魔力と凄絶なおもてなしに屈した男の自滅を描く『荒野の千鳥足』は巨匠マーティン・スコセッシに「凄まじいほどに不快な映画だ。私は言葉を失った。」といわしめた超野蛮作。
『ランボー』のテッド・コッチェフ監督作、「つい魔が差した!」というキャッチコピーや初日ビール飲み放題などで大変な話題となりつつ、けっしてB級映画ではない驚異の完成度に好批評も相次ぎ連日満席に。
本編同様、劇場でも凄まじい量のビールが消費され、おつまみ自販機が空になるなど衝撃的な興行となった。

そして『SCUM/スカム』はダニー・ボイル、ガス・ヴァン・サント、ハーモニー・コリンやティム・ロスなど錚々たる映画人から絶大なリスペクトを集める反逆の映画作家、故アラン・クラークが叩きつけた英国発禁処分・X指定の陰鬱度最大少年院映画。
集団暴行、人種差別、レイプ、自殺などが繰り広げられる強烈な内容に、千鳥足とはうってかわってビール消費は激減し、うつむいて無言でお帰りになるお客様が続出した。

そんな闇映画2作は、それぞれ<痛飲エディション><拷問エディション>と題され、大丈夫なのか心配になってしまうが特典満載で2月4日にブルーレイとDVDが発売、当然ながら国内初である。
さらに、同年製作、いっしょに71年カンヌ出品、同じオーストラリアの荒野を舞台とし、同じくカンガルー大登場の『荒野の千鳥足』の姉妹作品ともいえる、巨匠ニコラス・ローグの最高傑作『美しき冒険旅行』(1971)がこれを機に、米国クライテリオン社による最高画質HDニューマスターでまさかの初ブルーレイ化(DVDは再発売)。
世界的に熱狂的な支持を集める本作は、『荒野の千鳥足』『SCUM/スカム』同様、映画ファンなら持っておかなければならない必須のアイテムといえる。

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執筆者

Yasuhiro TogawaYasuhiro Togawa