吉田秋生(よしだあきみ)による原作「海街diary」(小学館「月刊フラワーズ」連載中)は、2006年8月号よりシリーズ連載され現在既刊5巻(第6巻、7/10発売(小学館))。第11回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞、マンガ大賞2013を受賞した大人気ベストセラー・コミックス。鎌倉の祖母の残した家で暮らしていた3姉妹のもとに、幼いころに別れたきりだった父が残した“異母妹”を迎えることになり…。海の見える街に暮らす姉妹たちの織り成す清新でリアルな家族の絆の物語。

本作の監督を熱望し、映像化に挑むのは、『そして父になる』で昨年第66回カンヌ国際映画祭審査員賞を受賞し、世界中からその新作を待ち焦がれられる是枝裕和監督。オリジナル作品を多く手掛ける是枝監督がどうしても自身で映像化したいと熱望した企画となります。

キャスト紹介
綾瀬はるか:長女役
香田 幸(こうだ・さち)(29)看護師。姉妹だけで暮らす家で、家長である責任を強く感じている。

長澤まさみ:次女役
香田佳乃(こうだ・よしの)(25)地元の信用金庫に勤めるOL。酒好きで年下の男に弱い。

夏帆:三女役
香田千佳(こうだ・ちか)(21)地元のスポーツ用品店で働く、マイペースな三女。

広瀬すず:四女
浅野すず(あさの・すず)(14)幸たちの異母妹。サッカーが得意で鎌倉でもジュニアチームに所属する。
年齢よりも大人びた少女。

大竹しのぶ:佐々木都役
幸(綾瀬はるか)、佳乃(長澤まさみ)、千佳(夏帆)の実母。

堤真一:椎名和也役
看護師の長女幸(綾瀬はるか)が働く市民病院の小児科医。

加瀬亮:坂下美海役
信用金庫で働く次女佳乃(長澤まさみ)の上司。

風吹ジュン:二ノ宮さち子役
幸、佳乃、千佳が幼いころから通っている海猫食堂の店主。

リリー・フランキー:福田仙一役
喫茶店・山猫亭の店主。

前田旺志郎:尾崎風太役
四女すず(広瀬すず)の同級生で、所属する湘南オクトパスのチームメイト。

鈴木亮平:井上泰之役
四女すず(広瀬すず)が所属する湘南オクトパスの監督。幸(綾瀬はるか)の働く病院にリハビリ医として勤務。

池田貴史:浜田三蔵役 
三女千佳(夏帆)が働くスポーツマックスの店長。

坂口健太郎:藤井朋章役
次女佳乃(長澤まさみ)の年下の恋人。

物語 鎌倉で暮らす三姉妹、幸、佳乃、千佳の元に、15年前家を出ていった父の訃報が届いた。長い間会ってもいなかった父の葬儀のため山形に向かった三人はそこで異母妹すずと初めて会う。身寄りのなくなった彼女が、葬儀の場でどうしようもない大人たちの中で毅然とふるまう姿に、長女・幸は別れ際とっさに口にする。「すずちゃん・・・鎌倉にこない?いっしょに暮らさない?4人で」。そうして鎌倉での4姉妹の生活が始まる—。

製作の経緯・撮影について
2007年に初めて「海街diary」の一巻を読んだときから、是枝監督はこの作品を映像化したいと考えていた。2012年秋、本映画の幹事会社となるフジテレビが是枝監督に正式にオファーし、念願かなって本格的に映画化の企画が始動。2013年夏より脚本の執筆に取り掛かり2013年春クランクインを迎えた。
原作の吉田秋生さんが大切にされている「鎌倉の四季」をスクリーンに映し出すべく、四季を追って、姉妹の1年間を描くため、桜を狙った春編は4月7日、8日の2日間、紫陽花を狙った梅雨編は6月16日、23日の2日間で撮影。
鎌倉の個人宅を借りての姉妹の鎌倉の家の撮影を含む本格的な撮影は7月29日から9月8日までの6週間にわたって行われた。紅葉の秋と枯れ木の冬を描く数日の撮影を控えている。

関連作品

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執筆者

Yasuhiro Togawa