第二次世界大戦、リトアニア領事として日本政府に背き、ユダヤ難民にビザを発給し続け6000人の命を救ったといわれる外交官、杉原千畝(すぎはら ちうね)。
多くのユダヤ難民の命を救い「日本のシンドラー」と呼ばれた千畝の壮絶な半生が映画化されます。混乱の世界情勢下においてインテリジェンス・オフィサー(諜報外交官)として危険な諜報戦に身を投じ、日本へ情報を発信し続けた彼の「信念」も描かれる作品となります。
本作は第二次世界大戦下、ソビエトやナチスドイツなど大国の侵略に翻弄された歴史を持つポーランドにて、オールロケを敢行。日本人、ポーランド人、そしてハリウッドの混成ムービーチームが、現在ポーランド全土で撮影中です。
主人公・杉原千畝を演じるのは俳優・唐沢寿明。『20世紀少年』3部作を大ヒットに導き、「白い巨塔」「ルーズヴェルト・ゲーム」など、社会派ドラマやエンターテインメント大作で強い輝きを放つ実力派。一方、天真爛漫な千畝の妻・幸子(ゆきこ)には、国際派女優・小雪が演じます。また脇を固めるのは濱田岳、塚本高史、滝藤賢一、そして小日向文世と、若手からベテランまで歴史大作にふさわしい実力派ばかり。
さらにポーランド本国で絶大な人気をもつ俳優陣もキャスティングされました。2011年、モントリオール国際映画祭で最優秀男優賞を獲得し世界に認められた俳優ボリス・スジックが千畝の右腕ペシュを、『ソハの地下水道』(2010)や『ワレサ−連帯の男−』(2013)など、日本で公開される作品も多い女優アグニシュカ・グロコウスカが千畝に密かな思いを寄せる女性イリーナを演じます。
世界を舞台にした本作にふさわしい、国際的なスタッフ・キャストを束ねるのは、『太平洋の奇跡 フォックスと呼ばれた男』のUSユニット監督を務めたチェリン・グラック監督。『ブラックレイン』や『トランスフォーマー』など、ハリウッド大作での長い助監督時代で培った豊かな経験値とあふれる才能をフルに生かし、壮大でスケール感のある映像が今まさに生まれつつあります。
戦後70年経った今でも色褪せない千畝の物語が、圧倒的映像とともに感動超大作として2015年秋公開となります。
よろしければ、貴媒体にてニュースとしてお取り上げ頂きたく何卒よろしくお願い致します。

唐沢寿明コメント
●杉原千畝について
杉原千畝は外務省からの了承のない中でユダヤ人にビザを出し続けた方ですが、今回の映画はそれに加えて今まであまり知られていなかった事実も描かれています。「正義の人」で、まさに僕がやるべき役じゃないでしょうか(笑)
●ポーランドについて
ポーランド人は忍耐強い。日本人に近い部分が結構あると思います。また、自分たち(日本人俳優)のことを知らないから、同じ土俵で仕事ができます。
●本作について
めまぐるしく変わる激動の時代を、夫婦で生き抜いた姿が描かれています。この映画の中には、激動の時代を生き抜く過酷さや、ある種の感動、そして愛など、いろいろな要素が詰まっています。だからこそ、若い世代からお年寄りまで観て頂きたい。戦争を知らない世代にもエンターテインメントを通して、戦争とはどういうものなのか、人種差別とはどういうものなのかをこれからも忘れないように観て頂ければ嬉しいです。

小雪コメント
●千畝の妻・幸子について
幸子は外交的でその場の空気を楽しめる方。短歌やダンスといった楽しみをたくさん持っているとても社交的な方なので、千畝が窮地にある時でも、こういう人とだったら気兼ねなく一緒にいられるんじゃないかなと思わせる女性です。実在の方を演じるのはプレッシャーもありますが、杉原千畝を知らない方や若い世代にも伝えていかなければならない。私たちが演じることで作品にエネルギーを吹き込み、(幸子の)人生のエッセンスをうまく表現できたらと思います。

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執筆者

Yasuhiro Togawa