園子温監督作品として初!ようやく超えた!興行収入2億円の壁!
『TOKYO TRIBE』が、最終興収においても、園監督の最高ヒット作に。

園子温監督による『TOKYO TRIBE』が、監督初となる興収2億を突破し、最終興収においても、園監督の最高ヒット作となった。園子温監督といえばテレビバラエティにも頻繁に出演し、音楽活動もはじめるなど、その動向が常に注目される映画監督。

世界でも注目され、日本に数少ない世界三大映画祭の常連監督であるほか、『TOKYO TRIBE』が出品されたトロント国際映画祭では、今年5年連続の出品となった。このことが園子温印の作品クオリティと、製作スピードの早さを証明している。

また、園作品に出演することを切望する役者も後をたたず、すでに来年2本の作品を公開することが決まっている。このように世界、国内で話題に事欠かない園子温監督が、意外にもこれまで超えられていなかった壁が、興行成績における2億円の壁だった。各作品が公開されるごとに話題となり、公開規模がひろがっているという印象があるが、『TOKYO TRIBE』までの最大の公開規模は、『ヒミズ』。監督の評価を一般的に広めた『冷たい熱帯魚』は、3館公開のスタートだった。

来年には、園子温監督作品として、最大の製作費、宣伝費をかけた『新宿スワン』が公開を控えるものの、これまでと類する公開規模と予算の作品の中で、監督自身の脚本であり、映画という枠を壊して挑んだ『TOKYO TRIBE』が、園監督がこれまでこえられなかった、最終興収2億の壁を超えることができるのかが、注目されていた。

本作の観客層は、10代後半〜20代前半が占め、前作『地獄でなぜ悪い』で広がった若年層が多く劇場に足を運んでおり、実際15歳未満の方からの問い合わせ(SNS含む)もあった。

本作『TOKYO TRIBE』のレイティングはR-15、『ヒミズ』『地獄でなぜ悪い』がPG12であるのに比べ、映倫による厳しい審査をくだされた感は否めず、もう少し早い時期に、興収2億円を突破すると見込んでいたが、9週目の到達となった。

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執筆者

Yasuhiro Togawa