1994年発売のNasのデビューアルバム“Illmatic”のメイキング映像と、更にそのアルバム誕生に影響を与えた社会情勢を深く探究した長編ドキュメンタリー映画『Nas/タイム・イズ・イルマティック』の日本公開が9月13日(土)に決定。”Illmatic”の発売から20年。

このアルバムは、社会政治学的な見地、耐える精神、そしてアメリカで自分の声を探し求める若い黒人男性の苦悩を全て要約した作品となり、ヒップホップの新しい基準を作り上げた。マルチメディアアーティストのOne9が監督を務めた本作『Nas/タイム・イズ・イルマティック』は、ジャズ・ミュージシャンの父親オル・ダラを始め、Nasへと受け継がれたジョーンズ家の音楽的才能の歴史を追い、当時の社会情勢や置かれた環境がNasの世界観にどのような影響を及ぼしたのかを考察する。如何にNasが不可能と思われる障害を乗り越えてヒップホップ第二黄金期の最高傑作を作り上げたかを描いている。

本作は2014年4月16日、トライベッカ・フィルム・フェスティバルにてワールドプレミア上映。また、デビュー20周年を記念して、リマスターされたオリジナル曲と、未発表曲や新たなリミックスを収録した2枚組『Illmatic XX』の日本版が近日リリースされる。

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執筆者

Yasuhiro Togawa