スパイク・ジョーンズ監督4年ぶりの長編最新作として、6月28日(土)より新宿ピカデリーほかにて全国ロードショーとなります『her/世界でひとつの彼女』。
 ホアキン・フェニックス、エイミー・アダムス、ルーニー・マーラ、そして主人公を魅了し、ときに翻弄する人工知能型OS“サマンサ”の声だけの出演にスカーレット・ヨハンソンと、豪華キャストが紡ぐ、誰も感じたことのない愛おしさ、切なさがぎゅっと詰まったラブストーリーです。本作は第86回アカデミー賞で脚本賞受賞し、5部門にノミネート、ナショナル・ボード・オブ・レビュー最優秀作品賞・監督賞を受賞するなど、数々の映画賞を席巻、多面的に高い評価を得てきました。
 
 本作の主題歌は、カレン・Oが書き下ろし、アカデミー賞歌曲賞にノミネートされた「The Moon Song(ザ・ムーンソング)」。劇中では、ホアキン・フェニックス演じる主人公のセオドアとスカーレット・ヨハンソン演じる声だけのヒロイン・サマンサが即興的に作った思い出の曲として登場しますが、この度、この「The Moon Song」に合わせて、セオドアとサマンサの2人をイメージしてつくられたアニメーション映像が到着いたしました!今回この映像を手がけたのが、タムくんの愛称で知られる、バンコク在住の漫画家でアニメーション作家のウィスット・ポンニミット。タムくんは本作に対し「どんな映画 観てどういう気持ちになった それは言いたくない ただなんの情報も知らない、心空っぽで そんな状態で この her を観に行ってほしい それがこのいい映画に ちょうどいい」」と絶賛コメントを寄せています。

タムくんの“The Moon Song”映像::http://youtu.be/oN-95OpyB1Q

映像内では、月の上に一人の女の子が横たわっています。その女の子はタムくんがイメージした、声だけのヒロイン、サマンサ!だけどその様子はなんだか物憂げ。月が反転していくとそこには、口ひげを蓄えた男、本作の主人公セオドアの姿が。彼もまた、なんだか物憂げな様子。サマンサは自分とは反対側にいるセオドアを恋しく見つめます。するとセオドアはその目線に気づき、サマンサの方に振り向きます。その2人の様子はとっても幸せそう。「The Moon Song」の歌詞のように遥か遠く宇宙の果てでもこうして2人でいられる幸せな気持ちを表現した、タムくん作品らしいシンプルで優しいアニメーションに仕上がっております。

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執筆者

Yasuhiro Togawa