残留邦人二世の女性タクシードライバーの力強い半生をふりかえるドキュメンタリー映画『中国・日本 わたしの国』の劇場公開が決定しました。監督は自主制作で第一回水戸短編映像祭グランプリを獲得し、本作品が監督デビュー作となる、ちと瀬千比呂。

2009年12月のある夜、一人の女性タクシードライバーと出会った。生い立ちを尋ねると、まさに日中戦争に翻弄された人生であった。終戦後、日本人の母は残留し中国人と結婚。彼女を生む。日中の血を受け中国で育った彼女は「文化大革命」など、歴史の荒波を生き抜く。20年前にようやく帰国し日本国籍を得るのだが、その生活は家庭の崩壊など、決して平穏なものではなかった。彼女の目を通し、日中の歴史と未来のあり様を探ると共に、8割の日本人が「中国に親しみ感じない」という現況の改善の助けになればと願うのである。

2014年6月21日、東京・ユーロスペースほか全国順次ロードショー

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執筆者

Yasuhiro Togawa