“攻殻”ファン待望の『攻殻機動隊ARISE』4部作シリーズの第3話『攻殻機動隊ARISE border:3 Ghost Tears』が、いよいよ6月28日(土)より全国にて上映開始。また1989年(平成元年)、『攻殻機動隊』がヤングマガジン海賊版(講談社刊)にて連載を開始して25年——。そんなアニバーサリーイヤーにスペシャルなコラボレーションが決定いたしました。
 シリーズを通して音楽を担当しているのは、コーネリアス。border:1はsalyu × salyu、border:2では青葉市子とそれぞれコラボレートしたエンディングテーマで『攻殻機動隊」の新しい世界観を作り出し、最新作『border:3 GhostTears』では、海外から一流アーティストショーン・レノンの参加が決定しました。
 『攻殻機動隊ARISE』は、公安9課、通称“攻殻機動隊”が結成されるまでの物語を描いた全4部作。第3部となる『border:3 GhostTears』は攻殻史上初となるラブストーリー。沈着冷静、完全無欠の9課のリーダー:草薙素子がこれまで見せたことのない恋する女の表情をみせるということで、ネット上で話題となっています。そんな特異な最新作のエンディングテーマの作詞と歌唱を依頼されたショーンだが、彼自身子供の頃から日本アニメに親しんでおり、実はもともと攻殻機動隊の大ファン。今回、小山田もそれを知ってのオファーだった。ショーンとコーネリアスはオノ・ヨーコ率いるプラスチィック・オノ・バンドで共に活動するなど親交は深いが、コーネリアスが作った曲に詩をつけて歌うことは初めて。さらには日本製作の映画のエンディングテーマを歌うのも本作が初となります。
 楽曲作りは、コーネリアスが作ったメロディーに、ショーンが歌詞を書き上げるという役割だったそうだが、コーネリアスから映画の脚本について説明を受け、「サイボーグの話だけれど、ストーリー自体はロミオとジュリエットのような悲しいけれどとても美しい話だと思った」とイメージが出来たことがとても歌詞作りに役に立ったとのこと。
 先日、『攻殻機動隊ARISE border:2』が、イタリア全土168館で上映され、同日の興行成績で初登場4位という快挙を記録。約80ものメディアで上映情報が取り上げられており、「攻殻機動隊」シリーズがイタリアでも大きく注目されております。フランス、台湾、韓国そしてイタリアでの上映、今後はさらにドイツ、アメリカでの上映も控え、全世界でARISE旋風はボーダレスに旋廻しています。
 『攻殻機動隊ARISE border:3 Ghost Tears』エンディングテーマタイトルは「Heart Grenade」。5月24日から劇場上映される予告編で世界初解禁される。海外公開も大きく展開し、勢い加速する本作をいっそう盛り上げる悲しくも美しい独特の世界観で彩られた楽曲にぜひご期待下さい。

<ショーン・レノン コメント>

「Heart Grenade」を最初に聞いた時は、彼の作ったメロディーはとても洗練されていて、歌詞をのせるのはむずかしそうだな、と少し懸念した。圭吾は、『border:3 Ghost Tears』が、殺しを依頼された男が、その標的であるサイボーグ(義体)と恋に落ちるストーリーだと話してくれた。そのテーマに隠された内容がとても印象的で、すぐにインスピレーションが湧いて来て、それからはとてもスムーズに詩ができていった。『border:3 Ghost Tears』の脚本を読んで、人が造る“サイボーグ”の命、感情、権利等の概念は、現在、そして未来においても、しっかりと向き合わなければならない重要な問題だと思った。命とは何なのか、本当の意識とは何なのか…僕たちは、真剣に考えなければならない。だからこそこの物語のテーマは、とても深遠で興味深いと思った。そもそも僕は、
日本のアニメーションが大好き。「攻殻機動隊」も、最も好きな作品の一つだ。
周りにいるアメリカの友人たちも「攻殻機動隊」は大好きで、僕がこの作品の音楽を
担当することをとても喜んでくれているよ。
●日本のファンへのメッセージ 圭吾といっしょに作ったこの曲を聴いてくれて
感謝している。歌詞を一生懸命作ったので、楽しんでもらえるとうれしいです。ありがとう。
ショーンより

<コーネリアス(『攻殻機動隊ARISE』シリーズ音楽)コメント>

ヨーコさんのLIVEでロンドンにショーンと近況を話していて、攻殻機動隊の話をしたら彼がファンだというので、参加してもらったらいいかなと思って昨年夏、誘ってみました。以前からYoko Ono Plastic Ono BandやChimera関係で一緒に演奏する機会は多かったのですが、自分の曲で歌ってもらうのは初めてです。
彼は元々攻殻機動隊を知っていたので、世界観を良く理解した歌詞を書いてくれました。今回はラブストーリーですから、ショーンのスウィートな歌声がマッチしていると思います。

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執筆者

Yasuhiro Togawa