2012年に公開され、全米で歴代オープニング記録を塗り替えるなど、映画を超える社会現象を巻き起こし、日本でも大ヒットを記録した『アベンジャーズ』。マーベル・スタジオの次なる戦略は全世界で12億ドルという驚異的な興行成績を上げた『アイアンマン3』から再び開始された。そして新たなる『アベンジャーズ』に向けて、マーベル・スタジオが総力を結集した最新作が、アベンジャーズ最強の男“ソー”とその弟にしてアベンジャーズ最強の敵“ロキ”を主人公にしたアクション超大作『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』である。

10月30日より全世界69の国と地域で順次公開され、週末のみの成績で早くも1億ドルを突破し各国初登場1位を飾った。特に、イギリス(1,340万ドル)、フランス(940万ドル)、メキシコ(820万ドル)、ブラジル(810万)、ドイツ(790万ドル)、ロシア(780万ドル)、韓国(760万ドル)、オーストリア(690万ドル)を記録し、全米を除くインターナショナルの興収は合計で3億3,280万ドル(※約329億円)を記録した。(※11月17日までの集計。※1ドル99円換算)
11月8日(金)に初日を迎えた全米では、オープニング3日間で8,610万ドル(約85億円)を記録、公開2週目の週末も高いキープ率でNO.1を獲得。10日間での興収は1億4,965ドル(※約145億円)という驚異的な数字で、全米を含む全世界の興行収入が合計で4億7,490万ドル(約470億円)を突破。(※11月17日までの集計。※1ドル99円換算)
イタリア・日本など主要国での公開を控える中、「マイティ・ソー/ダーク・ワールド」は早くも2013年公開作品の中でベスト10にランクインした。
11月8日〜18日間の興行で注目は、新興国の躍進である。全米を除くインターナショナルの興収トップ5は以下の通りで5カ国中、3カ国がBRICsである。

1位:中国(4,180万ドル/約41億円)、2位:ロシア(3,160万ドル/約31億円)、3位UK(2,740万ドル/約27億円)4位:
ブラジル(2,090万ドル/約20億円)、5位:メキシコ(1,940万ドル/約19億円)

UKに関しては、作品の舞台にもなり現地での評判も良く、予想通りの結果だが、それを上回る数字を記録したのがロシアと中国。中国に関しては先週末に公開したばかりで、まだまだ興収を伸ばすとみられている。そして、注目がブラジルで今までトップ10入りもしていなかったが、「マイティ・ソー/ダーク・ワールド」でいきなりトップ5にランクインを果たした。「アベンジャーズ」以降、世界中に浸透したマーベル作品の人気は本作で完全に火が付き、先進国だけでなく世界中で愛される作品となった。

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執筆者

Yasuhiro Togawa