中沢けいの「楽隊のうさぎ」が待望の映画化!
中学生という多感な時期の伸び盛りの輝きを描き出し、新潮文庫の100冊に選ばれ、2010年センター試験に取り上げられるなど、幅広い世代に愛されている小説「楽隊のうさぎ」。小説のもつ生き生きとした登場人物たちの魅力をそのままに、音楽と向き合う中学生たちの姿を瑞々しく映しだす、愛おしい映画が誕生しました。

オーディションで選ばれた46人の子どもたち
それぞれの輝きがスクリーンを彩る
本作は吹奏楽が盛んな静岡県浜松市、音楽が生活のすぐ側にある、そんな場所から生まれました。主人公・克久をはじめ、吹奏楽部やクラスメイトの中学生キャスト全員がオーディションで選ばれ、そのほとんどが浜松在住の子どもたち。演技経験のある子もない子も、楽器の演奏ができる子もできない子も、みんなが一緒になって、オーディションから約1年をかけて練習に励み、小説の中の架空の吹奏楽部であった“花の木中吹奏楽部”を生み出しました。
中学生キャストの脇を固めるのは、吹奏楽部の顧問役に宮?将、主人公の父親役に井浦新、母親役に鈴木砂羽、そのほか、山田真歩、寺十吾、小梅、徳井優ら、日本映画を支えるキャストが揃いました。
監督を務めるのは『私は猫ストーカー』『ゲゲゲの女房』などで独自の世界観を生み出す鈴木卓爾。プロデューサー・越川道夫、撮影・戸田義久、編集・菊井貴繁ら、アカデミー賞外国語映画賞日本代表作品に選出された『かぞくのくに』の制作スタッフとともに本作に挑みました。

すべて子どもたち本人の演奏!!
1年間の成長が刻まれた演奏がスクリーンに響き渡る
劇中の吹奏楽の演奏は実際に撮影時に同時収録したそのままの音源。差し替え一切なしのみずみずしいパワー感に満ちたライヴ演奏です。音楽経験も様々な子どもたちが練習を重ねるなかで気持ちを通わせ、クライマックスの演奏シーンでは心を合わせてひとつの音楽を作り上げました。それは今の彼らにしかできない音楽。そのかけがえのない響きは、温かなエールとなって、あなたの心に届くことでしょう。

予告編::http://youtu.be/5KWGg65zSW0

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執筆者

Yasuhiro Togawa