この度、映画『ゲノムハザード ある天才科学者の5日間』(提供:ハピネット 配給:アスミック・エース)を2014年1月24日(金)全国ロードショーにて公開することが決定いたしました。

 ある日石神武人(いしがみたけと)は、自宅で殺された妻を発見する。呆然としながら突然鳴った電話に出ると、その電話は傍らで冷たくなっているその妻からの電話だった—。この日を境に、彼は警察を騙る男たちに追われるようになる。“敵か味方かわからない女記者”や“自分の妻を装う女”に出会い、そして彼が辿り着いた真実、それは—自分の記憶が“上書き”され何者かに奪われたということ。ある天才科学者が“上書き”された記憶に隠された衝撃の真相に辿り着く5日間!

  原作は、第15回サントリー・ミステリー大賞読者賞受賞・司城志朗「ゲノムハザード」(小学館文庫)。バイオテクノロジーとミステリーを融合したこの傑作小説の舞台が映画では日本と韓国に広がり、息つかせない展開で西島秀俊演じる主人公が駆け抜ける。すべての複雑に絡み合った謎が一気に解け、衝撃の事実が明かされるクライマックスは圧巻!

  愛する妻の死と上書きされた記憶の真相を追う主人公を演じるのは、人気・実力ともに日本映画界を代表する俳優・西島秀俊。ほかキャストに、主人公の前に現れる敵か味方かわからない女性記者に新進女優キム・ヒョジン、主人公の妻を装う女・美由紀に真木よう子。監督にパク・チャヌクのもとで助監督を務め06年公開のデビュー作「美しき野獣」が高く評価されたキム・ソンス。日韓の若き才能が集結し、この唯一無二の“上書きされた記憶の謎を解く”アクション×サスペンス大作が誕生しました。

 この度、本作が2013年第18回釜山映画祭に正式出品(コリアン・シネマ・トゥデイ部門パノラマ)されることが決定いたしました。そして、本作のワールドプレミアともなる10月4日(金)の公式上映に合わせ、主演・西島秀俊が渡韓し記者会見&イベントに参加いたします!この記者会見&イベントには西島秀俊のほか、キム・ソンス監督、ヒロインのキム・ヒョジンも参加予定です。

 本作は2012年7月〜10月にかけて日本(東京、神戸)と韓国にて撮影され、現在本編は釜山映画祭での上映に合わせてポストプロダクション中となっております。

■西島秀俊 コメント
キム・ソンス監督と初めてお会いした時に、映画に対する情熱と愛情を強く感じ、是非ご一緒したいと思いました。脚本はとても複雑な構造をしていて、サスペンス、アクション、恋愛など多くの要素が詰まっています。役のキャラクターもとても難しく、この脚本に挑戦したいと思いました。監督はどんなシーンも深く、丹念に演出します。それはアクションシーンでも、繊細な演技が要求されるシーンでも変わりません。俳優とスタッフを信じ、一緒に役を作って下さる監督です。肉体的にも精神的にも本当に大変な撮影でしたが現場の集中力がとにかく高かったので、数々の素晴らしいシーンが、生まれたと思っています。観客の皆さんに楽しんでもらえるよう全身全霊を込めて演じました。

【西島秀俊 プロフィール】
1971年、東京都出身。94年の『居酒屋ゆうれい』で映画初出演。黒沢清監督『ニンゲン合格』(99)、ベネチア国際映画祭に出品された北野武監督『Dolls(ドールズ)』(02)などに主演、その後も数多くの作品に参加する。海外の監督とのタッグ作『サヨナライツカ』(10/イ・ジェハン監督)への出演を経て、ベネチア国際映画祭オリゾンティ・コンペティション部門上映作品『CUT』(11/アミール・ナデリ監督)では、高崎映画祭最優秀主演男優賞を受賞。2013年の映画出演作に『ストロベリーナイト』(佐藤祐一監督)、『メモリーズ・コーナー』(オドレイ・フーシェ監督)、『風立ちぬ』(宮崎駿監督)、『ハーメルン』(坪川拓史監督)がある。映画をはじめ、TVドラマ、CMと幅広い分野で活躍している。

■キム・ヒョジン コメント
西島さんは、演じることや映画に対して本当に熱い情熱を持っている方でした。過酷なスケジュールのなか、大変なアクションシーンや寝られない日々が続いても、つねに意欲的で、現場を楽しんでいる姿は、周りに大きなパワーを与えていました。共演できたことに誇りを感じています。またキム監督は、常に現場でベストを尽くせるよう、配慮してくださる方でした。日韓のスタッフを一つにまとめ、ぶつかり合うこともなく、1日の撮影が終わるたび、すべてのスタッフに日本語と韓国語で「お疲れ様でした」と言っていた監督の姿は今でも忘れません。最高のスタッフと俳優さん、そして監督に恵まれた今回の作品は、一生忘れることができないと思います。

【キム・ヒョジン プロフィール】
1984年、韓国生まれ。数々の人気ドラマに出演する一方、着実に映画のキャリアも積む。2003年の『千年湖』がスクリーンデビュー。翌年にはイ・ビョンホンとチェ・ジウ共演の話題作『誰にでも秘密がある』に出演を果たした。

■真木よう子 コメント
監督・スタッフのほとんどが韓国の方という、日本の現場とは違う環境の中でチャレンジしたかったです。

【真木よう子 プロフィール】
1982年10月15日生まれ。千葉県出身。01年、映画『DRUG』(菅原浩志監督)でデビュー。06年『ベロニカは死ぬことにした』で映画初主演、同年公開の『ゆれる』(西川美和監督)で第30回山路ふみ子映画賞 新人女優賞を受賞。主な出演作に、TVドラマ「SP警視庁警備部警護課第四係」(07/CX)、「週刊真木よう子」(08/TX)、「龍馬伝」(10/NHK)、「運命の人」(12/TBS)、「最高の離婚」(13/CX)、映画『外事警察 その男に騙されるな』(12/堀切園健太郎監督)、『すーちゃん、まいちゃん、さわ子さん』(13/御法川修監督)、『さよなら渓谷』(13/大森立嗣監督)、『そして父になる』(13/是枝裕和監督)など。

■キム・ソンス監督 コメント
日本の俳優、スタッフから感じた共通点は、とてもプロフェッショナルな姿勢を持っているということ。スタッフたちは、数え切れないほどの確認の過程を通して、間違いがないように進めていました。役者陣も、撮影前にキャラクターを細かく分析しようとしていたのと、現場での集中力が印象的でした。特に、西島秀俊さんの作品に対する熱意は感動的なレベルでした。
はじめは、両国のスタッフの仕事のやり方の違いが困難を生んだ局面があったり、コミュニケーションに関する問題も少なからず起こりましたが、作品に対する熱意によってすぐに克服することができました。少しずつ、両国のスタッフがひとつになっていく雰囲気ができてきて、言葉が通じなくてもお互いが何を求めているか、理解できるようになりました。タイトなスケジュールの中でも、本当に楽しく撮影を進めることができました。感動とやりがいを感じた現場でした。振り返ってみると、多くの奇跡が起きたと思います。韓国に戻って、韓国スタッフの誰もが、日本のスタッフを恋しく思い日本での撮影をいい経験だったと思っていると思います。私も多くを学び、多くのことを感じることができた撮影でした。とにかくありがとうという気持ちでいっぱいです。

【キム・ソンス プロフィール】
1971年、韓国生まれ。大学時代から優れた才能で、各種の短編映画祭で様々な賞を受賞。パク・チャヌク、ソン・ヘソン監督など、実力派監督の下で助監督をつとめる。2006年、『美しき野獣』で長編監督デビュー。男性美溢れる、感覚的な演出で高い評価を得る。

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執筆者

Yasuhiro Togawa