この度、カナダ、トロントで開催されたトロント国際映画祭(現地時間9月5日—9月15日)にて、ミッドナイト・マッドネス部門に正式出品されている園子温監督作品『地獄でなぜ悪い』(9月28日より日本公開)が見事「観客賞(PCA)」を受賞しました! 世界でもっとも映画ファンが集うミッドナイト・マッドネス部門での観客賞受賞を日本人が受賞するのは、初の快挙であり、米アカデミー賞の前哨戦でもある本映画祭での受賞は、世界中の映画ファンから認められた証でもある。

園子温監督(1961年12月18日/51歳)コメント:
「こんな賞が欲しかった。この映画は、こういう賞を求めてた。 この映画がジャンプして喜んでいる姿が目に浮かぶ。」

國村隼(1955年11月16日/57歳)コメント:
「監督を始め、この映画に関わった皆にとって本当に嬉しい知らせになったと思います。
もちろん僕にとっても何よりの喜びです。特に、観客賞というのは『地獄でなぜ悪い』にとって最高の賞を頂けました。」

<公式上映の様子>
現地時間9月14日(土)の11:59から、北米プレミア上映会が開催、満員の会場では、園監督の新作を楽しみにしているファンの期待値が、監督の特別メッセージビデオが流れた同時に最高潮に達し、上映中も終始大きな歓声があがる中で無事好評終了した。1250席の会場(Reyson Theatre(ライアソン・シアター))には、上映前から上映を待つ来場者の長蛇の列ができており、作品の期待値を示していた。また上映中は、終始笑いが起き、特に堤真一のキャラクターには一番愛着の笑いが起こっていた。最後は大拍手で終了、疾走感溢れる映像を十分に楽しんだようだ。

トロント国際映画祭・・・北米最大規模の国際映画祭。30万人以上の映画ファンが世界中から集う。また、米アカデミー賞の前哨戦のスタートとなる映画祭でもある。

ミッドナイト・マッドネス部門・・・アクション映画・ホラー映画・ショック映画・ファンタジー映画に特化した部門で、現地時間の深夜帯に上映される。2009年から観客賞が設立された。過去の観客賞受賞作は、日本でも大ヒットとなった、『セブンサイコパス』、(2012年受賞、マーティン・マクドナー監督)、『ザ・レイド』(2011年受賞、ギャレス・エバンス監督)など。

トロント国際映画祭の観客賞・・・①「ドキュメンタリー作品に対する観客賞」、②「ミッドナイト・マッドネス部門へエントリーされた作品に対する観客賞」、③「ドキュメンタリー作品&ミッドナイト・マッドネス部門エントリー作品以外の長編作品に対する観客賞」の3種があり、通常、トロント国際映画祭の最高賞とみなされるのは③となる。

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執筆者

Yasuhiro TogawaYasuhiro Togawa