アカデミー賞受賞監督ス ティーヴン・ソダーバーグ最新作、アカデミー賞俳優マイケル・ダグラスとマット・デイモンが恋人を演じていることで話題の『恋するリベラーチェ』。

 ド派手な衣装とステージパフォーマンスで一世を風靡し、“世界が恋したピアニスト”と評されたミスター・エンターテイ ナー、“リベ ラーチェ”の晩年を描き、当時決して明かされること のなかった彼の私生活と、生前に必死に隠そうとした同性愛者であるという事実に基づいて製作された。そして、後に彼の愛人となり運転手を務めることとなる1977年のスコット・ソーソンとの出会いから、1987年のリベラーチェの死の床での告白までの、お互いが認め合い、懸命 に必要としていたほろ苦い関係に苦悩する姿を、見事に描き出している。
 本年度カンヌ国際映画祭で栄えあるコンペティション部門で上映され、“マイケル・ダグラスの経歴中、最高の演技”、“ソダーバーグの引退作である本作は、最近のほとんどの映画より、はるかに良い出来である”など大絶賛を受け、同映画祭でパルム・ドック賞を受賞。ドー ヴィル・アメリカ映画祭ではオープニング作品に選出されるなど、今各国で旋風をもたらしている。また、本年7月18日に発表された「第65回 エミー賞」のノミネート発表では、「作品賞」、「主演男優賞(マイケル・ダグラス/マット・デイモン)」、「監督賞」、「脚本賞」ほか合計14部門で15ノミネートされた。

そんな本作が、第26回東京国際映画祭の特別招待作品として上映されること が決定した。本作は、スティーヴン・ソダーバーグが監督を務め、マイケル・ダグラスが主演した『トラフィック』(00)の撮影時から企画されていた作品で、企画が具体化した際には、休養し ていたマイケル・ダグラスの復帰を1年以上待った上で撮影 された、渾身の作となっている。ソ ダーバーグは“こ れが最後の作品になったとしても、とても誇りに思う”とのコメントをし、マイケル・ダグラスも本作で演 じたリベラーチェ役が“俳 優人生で最高の役”と言うなど、評論家が大絶賛した内容、名演技も見どころだ。是非いち早く その世界観を味わいたい。映画『恋するリベラーチェ』は 東京国際映画祭で特別招待作品として上映され、11月1日(金)より新宿ピカデリー他にて全国公開となる。

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執筆者

Yasuhiro TogawaYasuhiro Togawa