第65回アカデミー賞で最優秀作品賞をはじめ4部門を受賞したクリント・イーストウッド監督・主演の『許されざる者』—映画史に残る最高傑作が、この秋『悪人』李相日監督、渡辺謙・佐藤浩市・柄本明出演で、再生を果たす。

この度、本作が第70回ベネチア国際映画祭 特別招待作品、そしてトロント映画際にも出品が決まり、日本のみならず海外でも熱い注目を集めている本作品の、正にクライマックスである、渡辺謙と佐藤浩市の壮絶な「殺陣」シーンが遂に初公開された!
一切の妥協を許さない李監督の演技指導の下、渡辺謙、佐藤浩市による、肉体だけではなく、魂をもぶつけ合った過酷なまでに壮絶なラストシーンは、正に日本映画の歴史に名を残すと言っても過言ではない、壮絶な「殺陣」シーンに仕上がっている。

監督が役者に求めたのは、ありきたりの演技ではなく、見る者が痛みを感じられるほどの「本物」だった。
まず、本気で殴るのが前提であり、渡辺謙、佐藤浩市が「死んじゃうんじゃないか?」と思うほど、本気で殴り合う中、それでも中々OKを出さない監督に、プロデューサーが思わず止めに入ったほど。
見た目の演技だけではない、役者の体から生み出される壮絶な「殺陣」は、息をのむ迫力に加え、ふたりの新境地を全身で感じさせ、徹底的に観客の「魂」を揺さぶる、これが永遠に心に残る「殺陣」シーンと言っても過言ではない。

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執筆者

Yasuhiro Togawa