この度、2012年香港興行収入No.1のメガヒットを記録するだけでなく、第32回香港電影金像奨(アカデミー賞)において、最優秀作品賞・監督賞など、過去最多となる主要9部門を受賞し、国内外で”『インファナル・アフェア』以来の傑作””十年に一本の脚本”と称されたサスペンス・アクション超大作『寒戦 (原題)』の邦題が『コールド・ウォー 香港警察 二つの正義』に決定し、10月下旬にシネマート新宿他にて全国順次公開する運びとなりました。さらに緊迫感溢れる第1弾ポスターも解禁となりました!
  
  本作は、2012年釜山国際映画祭のオープニング作品に選ばれ、同年の香港での興収NO1を記録した大ヒット作で、公開時には”『インファナル・アフェア』以来の傑作””十年に一本の脚本”と称された、警察内部の汚職と誘拐事件をテーマにしたポリスサスペンス・アクションの超・話題作です。

 
今回解禁となったポスタービジュアルは、“二つの正義”という本作の内容に深く迫った邦題にも関連した、対立するリー副長官(レオン・カーファイ)とラウ副長官(アーロン・クォック)を筆頭に主要人物たちの姿から緊迫感が伝わり、加えて特殊部隊や炎上する車が登場するなど激しいアクションが想起される仕上がりになっている。事件の真相と、その驚愕の結末はぜひ劇場で確かめて欲しい。また、日本での公開記念と、“二つの正義”という日本タイトルに合わせて第二弾のビジュアル制作も決定している。

  また、初監督にして2012年の香港NO.1ヒット作を生み出し、一躍ヒットメーカーとなったリョン・ロクマン、サニー・ルクの監督コンビのインタビューも届いております。

●本作制作のきっかけはアメリカ大統領選とのことですが、具体的にどういうところに影響を受けたのでしょうか?
リョン「候補者のキャンペーン期間中のパフォーマンスに大変感心しました。自分が勝ち残るための勝負のなか、相手に対する敬意も見せてくれました。まさしく接戦で、お互い譲り合うことはなかった。そのとき、本作のアイデアがひらめいたのです」
サニー「僕たちがこの企画で、最初から決して譲れなかったポイントが、物語においての信憑性の部分でした。私たちは大統領選挙戦で起きた興味深い現象を、香港に自然に置き換えたかったのです。」

●監督デビュー作でありながら、これだけの大作を撮影する経緯を教えてください。
サニー「最初に脚本を書いたとき、僕たちは、まだ監督経験のない新人という立場を理解していたので、低予算の製作費を念頭に置いていました。信じられないかも知れませんが、初稿には1発の銃弾も出てこないのです」
リョン「なぜ、そういう脚本になったのかというと、僕たちはいろんな作品の現場を経験しているので、いかにアクション映画は製作費がかかるかを知っているんです。それに、予算だけでなく、何日もかけて、撮影した大きなアクション・シーンが、本編では一瞬で終わってしまいますからね(笑)。」

●「寒戦」は香港・中国などで大成功を収めましたが、続編製作の予定はありますか?
サニー「本作を見たみなさんが続編を期待しているはずです。しかし、僕たちは急いで続編を作りたくないので、脚本を書き上げる時間をゆっくり持ちたい。もし、今すぐ続編を作れと言われても、いい脚本はできないと思います。」
リョン「本作の劇場公開の際には、香港警察の高官たちも見たそうです。彼らがFacebookなどで、ポジティブなコメントを書いてくれたことは、とてもうれしかった。そして、何よりもうれしかったのが、観客たちが本作を語るとき、俳優の名でなく、ラウやリーなど、劇中に出てくるキャラクター名を呼んでいたことです。これはまさに俳優たちが作り出したキャラが、彼らの目にリアルなものとして残すことができた、といえるのではないでしょうか。」

続編について消極的なコメントを残したものの、新たなキャラクターを加え脚本を執筆中。続編の制作が決定している。

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執筆者

Yasuhiro Togawa