『AKIRA』、『スチームボーイ』の大友克洋による作品を筆頭に、日本のアニメーションを代表するトップクリエイターたちが結集したアニメーション映画『SHORT PEACE』。7月20日に公開を迎え、大ヒット上映中の中、先月世界遺産に認定された、日本の象徴である富士山が劇中に数々登場していることがわかった。

6月22日に世界遺産として正式に認められた富士山。古くから人々に親しまれ、葛飾北斎や歌川広重の浮世絵といった美術、日本最古の歌集「万葉集」、和歌や俳句といった文学、舞台など、幅広い分野で題材となり、海外にも影響を与えたまさしく日本のシンボルと言える存在。

一方、『SHORT PEACE』は、日本をテーマにした4編からなるオムニバスアニメ作品。大友克洋監督の9年ぶりとなる新作で、江戸時代の火消しとその幼馴染の悲恋を描いた『火要鎮』。“ものに魂が宿る”という日本らしい考え方をテーマにした森田修平監督による『九十九』。安藤裕章監督による『GAMBO』は戦国時代の末期の東北地方を舞台に、巨大な鬼のような化け物と白熊の激闘を描き、大友克洋原作で、カトキハジメが初監督を務めた『武器よさらば』は、近未来の東京を舞台にしたSFアクション。そして森本晃司によるオープニングアニメーションは神社でかくれんぼをするところから始まり、本作のポスターは“日の丸”を彷彿させる。

ちなみに本作には富士山が6か所登場することがわかっている。『九十九』のラスト、『火要鎮』の冒頭の絵巻物、『武器よさらば』の冒頭とラストの4か所はすぐに見つけられるだろう。あとの2か所はかなり困難と思われる。一体どこに出てくるのか、劇場に足を運んで自分の目で確かめて欲しい。

映画『SHORT PEACE』は大ヒット上映中。

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執筆者

Yasuhiro Togawa