2002年から毎日新聞の朝刊で連載され2009年よりテレビ東京系でアニメ化にもなった「毎日かあさん」の人気漫画家、西原理恵子の自称伝的作品の「上京ものがたり」の映画版。
2009年に深津絵里主演で公開された『女の子ものがたり』に続き、再び森岡利行監督が西原作品の世界に挑んだ意欲作。

美大に通うため田舎から東京に出てきた菜都美。憧れていた東京での暮らしは、極貧のため日陰生活の毎日だった。
ある日、良介と出会い一緒に暮らし始める。良介は優しかったが、定職にもつかずいつもごろごろしていた。
生活は苦しくなり、菜都美は慣れない水商売に働きに出ることに。すると、働かない良介に苛立たしさが募ってくる菜都美。文無しのくせに拾い猫の病気の治療代に8万ものお金を平気で支払い「命の方が大事じゃないか」と言う。徐々に二人の気持ちは離れ、ついに別れを決意する2人。
やがて、奈都美は念願の本が出版されるようになる。思えば、東京に出てきた頃、何も言わずにずっと東京の愚痴を聞いてくれてたのは、良介だったのだと気付いた。
「大嫌いだった東京に…ありがとう」

予告編::http://youtu.be/fDxR3L5Q0v0

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執筆者

Yasuhiro Togawa