2012年に『エージェント・ハミルトン〜祖国を愛した男〜』に続く、スウェーデン発のスパイ・アクション「ハミルトン・シリーズ」第2弾『エージェント・ハミルトン ベイルート救出作戦』が、5月10日(金)先行上映、5月18日(土)よりヒューマントラストシネマ渋谷にて公開の運びとなりました。

パレスティナで平和主義を主張する指導者を暗殺しようとしたテロ犯が射殺される事件が発生。彼らの標的にスウェーデンの総理が入ってきた為、監視のため派遣されていたSAPO(スウェーデン情報局)の要員による事件だった。この事件で要員の娘はテロ組織に誘拐され、代父である特別諜報員ハミルトンが単身で敵地へ乗り込んでいく。しかし、その背後には巨大な陰謀が隠されていたー。

 原作は、スウェーデンの小説家であり、ジャーナリストのヤン・ギィユーが1986年より発売を開始した小説「カール・ハミルトン」。架空のスウェーデンの軍事スパイであるカール・ハミルトンは、元々アタック・ダイバーになるために選抜、訓練を受けていたが、後にネイヴィー・シールズの一員となるためにカリフォルニアでの特殊訓練に選ばれた。ハミルトンは左翼思想の持ち主であり、一時的に公安警察のために働いていた期間に上司の一人から「コック・ルージュ」(Coq Rouge、赤い雄鶏)と綽名された。最初の作品『Coq Rouge』と合わせてシリーズ11作が刊行された大ヒットシリーズ。

スウェーデンのトップ・エージェントが世界各地を飛び回り何度も窮地に陥りながら正体不明の敵と戦うという、スェーデンのジェームズ・ボンドとも評されるハミルトンを演じるのは、前作に引き続き『未来を生きる君たちへ』のミカエル・パーシュブラント。苦悩する孤高のヒーローの悲哀を見事に演じきっている。そして、『歓びを歌にのせて』のフリーダ・ハルグレン、『ネバー・セイ・ダイ』のカル・マッキャンチなどが脇を固める。

古くは名匠イングマール・ベルイマンを生み出し、ラッセ・ハルストレム、近年は『裏切りのサーカス』のトーマス・アルフレッドソンなど数々の才能を輩出しており、近年は「ミレニアム」をはじめとする、狂気をはらんだ描写の北欧ミステリも注目され始めている北欧映画。
そんな攻撃的な“もうひとつの北欧”に焦点をあてた作品を集めた5/4〜24に開催される特集上映「THE NORTH SIDE もうひとつの北欧」として上映されます。

予告編::http://youtu.be/bDK2PrI2GZQ

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執筆者

Yasuhiro TogawaYasuhiro Togawa