ポプラ社小説大賞特別賞を受賞して「風待ちのひと」でデビューした女性作家【伊吹有喜】の小説「四十九日のレシピ」が、この度映画化され、来る2013年に全国公開する運びとなりました。

本作は、2011年にNHKでドラマとして放送された人気作品でもありますが、今回の映画化にあたりキャストを一新。

監督は「百万円と苦虫女」で日本映画監督協会新人賞を受賞、最新作「ふがいない僕は空を見た」はトロント国際映画祭に正式出品されるなど世界でも実力が注目を浴びている、独特の感性が人気の気鋭監督タナダユキ。

主人公百合子を演じるのは、「八日目の蝉」で2011年日本アカデミー賞最優秀助演女優賞など映画各賞を総ナメにし、日本映画界を代表する演技派女優となった永作博美。特に永作は「人のセックスを笑うな」以来の女性監督とのタッグとなり、注目が集まります。
またその他の主要キャストには、百合子の父・良平役に、数々の映画、ドラマで渋みのある演技を魅せる石橋蓮司、日系ブラジル人ハルという難役に挑む岡田将生、「ヒミズ」でヴェネチア国際映画祭最優秀新人俳優賞を獲得し、今回熱田家に突然現れる派手な不思議少女イモ役に挑戦する二階堂ふみ、そしてバラエティ番組出演とは別の顔での演技に定評がある原田泰造が、百合子との関係が冷めてしまっている夫、浩之を演じるなど、豪華俳優陣が名を連ねます。

主演の永作は原作について、「泣いて、笑って、とても優しく朗らかな読後感。本作中に描かれている四十九日を成功させたいと思いました」とコメント。
亡くなった母の「幸せに生きるためのレシピ」を通じて、残された家族が心の傷を抱えながらも自身の人生について考え、再生に向かってそれぞれが前進していく物語を、繊細な描写に定評のあるタナダユキ監督が温かく描く感動作となります。昨今、NHKドラマから映画化される作品が続きますが、昨年大ヒットとなった「八日目の蝉」もその1本。永作博美の好演も記憶に新しい中で、同じ形で本作への出演も決定し、期待も高まっています。

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執筆者

Yasuhiro Togawa