この度、映画『アイアン・スカイ』が先週末よりTOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国にて公開された。「第二次世界大戦後、敗北したかに見えたナチス軍は、月の裏側に逃げ込んだ。そして2018年、地球を侵略しに帰って来る」という衝撃のプロットで世界中を席巻した映画『アイアン・スカイ』。フィンランド、ドイツ、オーストラリアの共同製作である本作は、世界中の映画ファンから今流行りのクラウドファンディングでカンパを募り、その総額が約100万ユーロ(約1億円)に達するなど、ファンからの絶大なる支持を得ている。制作過程においても、ファンの作ったデザインを起用したり、プロットを採用したり、ファンと共に作り上げた作品だ。ヨーロッパを中心に世界中で、大ヒットを記録!続編や前日譚の制作も決定するなど、この秋、最注目のSFアクションエンターテイメント作品だ!!

9月20日(木)から30日(日)まで、フィンランドの首都ヘルシンキにて、「ヘルシンキ国際映画祭」が行われた。そこで『アイアン・スカイ』のプロデューサーであるテロ・カウコマー氏が、フィンランド映画における年間最優秀プロデューサーに選出される快挙を成し遂げた。受賞した経緯として、『アイアン・スカイ』の資金調達の手法が、効果的で、先進的な手法としてのクラウドファンディングを活用したことにあるとのこと。また、クラウドファンディングによって集めた約100万ユーロ(約1億円)によって、フィンランド銀行から製作の出資を引き出したことが評価された。フィンランド銀行のローカル作品への出資は史上初めてであり、大きな成果として評価されている。受賞したテロ・カウコマー氏からは、ファンが喜ぶサプライズが発表された。「現在、『アイアン・スカイ』は本編に新たに約25分もの未収録シーンを追加したロング版を準備しています。ライバッハの音源も新しいものが追加される予定で、すでに『アイアン・スカイ』を観たファンの方も、まだ観ていない方も、新たな『アイアン・スカイ』を楽しんで頂ける機会となるでしょう。また、続編・前日譚の制作も控えているので、まだまだ『アイアン・スカイ』の世界観にハマり続けて欲しいです。」 まさかのロング版を制作とは、ファンの心が高鳴ることは確実だ。今回のロング版は、劇場での公開は予定していないもののDVDでの発売が決定している。2013年3月頃にスカンジナビアエリアでの発売を予定しており、その他の地域については、まだ決まっていないとのことだ。ぜひ、日本での発売も期待したい。

現在、『アイアン・スカイ』は、先週末より日本でも侵略を開始しており、立ち見や満席が出るほど、大ヒットとなっている。今後も、日本中が、『アイアン・スカイ』旋風に巻き込まれるのは、間違いない!!

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執筆者

Yasuhiro Togawa