大ヒット絶賛公開中の映画『ヘルタースケルター』がロンドン映画祭に出品決定!

ロンドン映画祭は、今年で56回目を迎える映画祭。
本映画祭を率いるプログラマーで映画評論家のトニー・レインズ氏は北野武監督やウォン・カ—ウァイ監督を発掘し世界に知らしめた人物。
この度本作はそのトニー・レインズ氏により特別招待作品として選出され、<DARE pathway 部門>に出品されることが決定しました。
本作選出についての絶賛コメントも届いております。

また、映画祭上映日10月12日(金)には監督・蜷川実花が渡英し、上映前の舞台挨拶と上映後のティーチインに登壇が決定!
(ロンドン映画祭上映期間:10月10日〜10月21日)

<<映画評論家 トニー・レインズ氏より本作選出に関してコメント>>
高名な舞台演出家蜷川幸雄を父に持つ蜷川実花の劇場用映画監督第二作は、蜷川の名に恥じない作品だ。大掛かりで華やかでスリリング。最も勢いのあった頃のケン・ラッセルをどこか思い起こさせ、日本のポップカルチャーを動かしている、スーパーモデルや十代のアイドル業界への痛烈な批判になっている。
物語の「顔」は、日本版ケイト・モスの沢尻エリカが雄々しく演じるりりこだが、その美貌が、女王然と振る舞う傲慢な彼女の、自己への嫌悪に対する苛立ちと、その犯罪的なテクニックが警察の捜査対象となっている美容クリニックの仕事を、覆い隠している。
岡崎京子の漫画を原作とするプロットは、病的なまでの嫉妬とライバル心へと展開するが、作品の持つ押し寄せるエネルギーとビジュアルの輝きの前には影が薄くなって行く。検事役の大森南朋と、りりこが所属する冷酷なタレント事務所社長を演じる堂々たる桃井かおりが、絶対的なまでに見事な演技で脇を固めている。

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執筆者

Yasuhiro Togawa