この度、戸田恵子さんが映画祭チェアパーソン、声優による生アフレコが特徴の、日本最大級の子どもたちの世界映画祭『20thAnniversaryキンダー・フィルム・フェステバル』が8/15(水)-19(日)調布市グリーンホールで開催され、19日のクロージングプログラムをもって閉幕されました。

映画祭のご紹介にご協力下さいました皆様にお力添え頂き、おかげさまで史上最多の1万2243人を動員。映画祭初日15日(水)のオープニングレッドカーペットイベントの前売券は12日に完売し、当日までひっきりなしに問い合わせを頂くほどの盛況ぶりでした。またクロージングプログラムも初日同様に超満員となり、大盛況のうちに閉幕させて頂くことができました。

 今年度の最優秀作品賞長編部門は日本の作品で、劇場公開されて話題となっていた『ももへの手紙』。表彰式には同作の沖浦啓之監督も登壇し、キンダー(子ども)審査員からトロフィーが授与されました。

最優秀作品賞短編部門は、ウィキリークスの創設者のジュリアン・アサンジ幼少時代がモデルとなっているオーストラリアの作品『ジュリアン』(原題:julian)が受賞。真実を伝えること、そして正義とは何か、そして大人たちの不都合な事情をユーモラスでありつつ鋭く捉え得て大人たちだけでなく、子どもたちの心も見事に掴みました。

また、今年からはじめて設立された、世界中の映画祭ディレクターらが、子どもたちに見せたい映画NO.1を世界へ発信する、おとなが選ぶ特別国際審査員賞。初の受賞となったのはオランダの作品、父と子のリアリティ溢れる親子愛を描いた衝撃的な感動作『しあわせのカラス』(原題:KAUWBOY)でした。

今回来日した中国、インド、韓国、イスラエル、アルメニアの子ども映画祭ディレクターたちは、映画をライブで日本語に吹き替えること、そして観客にとことん照準を合わせてプログラムがつくられていることに非常に感心したと語っていました。

この20回を期により一層世界中の子ども映画祭と日本のキンダー・フィルム・フェスティバルとの交流を深めて、よりグローバルな映画祭として温かいメッセージを映画や映像を通して伝えていきたいと思っております。来年は第21回、同じく8月に開催が予定されております。

執筆者

Yasuhiro Togawa